【くせ毛・パサつき対策】ナイトキャップ効果でするんとした髪に♪選び方・使い方・洗い方

この記事を書いた人
小鳥遊 文子
コスメコンシェルジュ

【保有資格】 ・2022年~:日本化粧品検定1級 ・2023年~:特級コスメコンシェルジュ/化粧品成分上級スペシャリスト(化粧品成分検定1級) 化粧品を信仰しない、フラットな目線からの記事作成を心掛けています。

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古い映画を見ると、ナイトキャップをかぶったご婦人が登場することがあります。あの昔ながらのアイテムに、高いヘアケア効果があることをご存じでしょうか?

ヘアダメージを防げることはもちろん、くせ毛の朝のスタイリングもぐっとラクにしてくれます。

そこでここではナイトキャップを使ってみたい人のために、ナイトキャップの効果と選び方・使い方・洗い方を紹介します。

髪のダメージを抑えたい人や、くせ毛をまとまりやすくしたい人は参考にしてください♪



ナイトキャップの効果とメリット・デメリット

【メリット①】髪のパサつきを防ぐ

 

ナイトキャップを使う最大のメリットは、髪のパサつきやダメージを防いでくれることです。 人は眠っている間も寝返りで体を動かすため、髪が寝具やパジャマにこすれます。その際に摩擦や静電気が起こるので、就寝中は意外に髪の毛が傷むのです。

冬は特に空気が乾燥する上に、寝具や衣類もフリースなどの化繊を使う機会が増えるため、静電気で髪が傷みやすくなります。

また、髪の毛はホコリも吸いますが、ホコリもヘアダメージの原因の一つ。 眠るときにナイトキャップで髪を保護すれば、摩擦や静電気、ホコリなどによるパサつきを防げます。

ダメージの予防はもちろん、すでに傷んでしまった髪やくせ毛も、しっとりとまとまりやすくなります翌朝のスタイリングがラクになるので、身支度の時短にもなります。

【メリット②】頭皮の乾燥を防ぐ

頭皮の乾燥が気になる人にも、ナイトキャップはおすすめです。頭がむき出しの状態に比べて水分が蒸発しにくくなるので、エアコンなどによる頭皮の乾燥を防げます

ストレスなどで頭皮を引っ掻く癖がある人は、引っ掻き防止にも役立ちます。

また、洗い流さないトリートメントを使う人は、トリートメントが肌に付くのを防ぐ効果もあります。

【メリット③】トリートメントより経済的

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一つ買ってしまえば壊れるまで何度もくり返し使えるので、トリートメントよりも経済的です。

参考までに最近の私は敏感肌ということもあり、髪の手入れはお湯で洗って乾かし、ときどきオイルをなじませる程度。シャンプーやトリートメントを使っていないため、そのままだとゴワつきますが、ナイトキャップをかぶることでゴワつきがかなり抑えられています。

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画像は朝起きたときの毛先の様子です。実は毛先20センチくらいの範囲が結構傷んでいたのですが、ナイトキャップを使うようになってからはダメージがあまり目立たなくなりました

髪の状態にもよるので一概にはいえませんが、少なくともトリートメントの使用量や頻度は減らせると思います。

【メリット④】寝ているときに髪の毛が邪魔にならない

寝ているときに、髪の毛を邪魔に感じたことはないでしょうか?髪をガードせずに寝ると、寝返りのときに寝癖が気になったり、髪の毛が顔にかかるなど、微妙に鬱陶しく感じることがあります。

気になるたびに髪を手で除けることで、摩擦によるダメージも蓄積されます。 さらにロングヘアの場合は、自分の体で髪を踏んでしまって身動きが取れなくなることも。
ですが、ナイトキャップで髪をまとめていれば、そうしたストレスから解放されて伸び伸びと眠れます。髪に触る頻度を減らせるので、ヘアダメージの予防にもつながります



【メリット⑤】寒いときは防寒になる

ナイトキャップはもともと、防寒のために生まれたアイテムです。現在でも、寒いときには防寒アイテムの役割も果たせます

防寒性を求めるときは、生地が厚めで目の詰まったものを選ぶとより温かいです。

【メリット⑥】日中のダメージ防止にも使える

家で過ごす日は、日中のダメージ防止にも使えます。髪の毛は布で覆うなどして、なるべく外気に触れないようにしておくと、ホコリや紫外線、乾燥などから守られて傷みにくくなります

昔に知人から聞いた話ですが、同級生にとても髪のキレイな女の子がいたので、手入れの方法を訊いたところ、「家に帰ったらすぐ、髪の毛はすべてスカーフで覆って、ホコリが付かないようにしている」という回答だったそうです。

スカーフで髪の毛をしっかり隠すのは慣れないと難しいですが、ナイトキャップなら簡単ですよね。

【デメリット】ストレートヘアの人は多少癖が付く

ナイトキャップはくせ毛の広がり・パサつきを抑える効果がありますが、ストレートヘアの場合は多少癖が付いてしまうことがデメリットです。

帽子の中に一晩、髪の毛を仕舞っておく感じになるので、朝のブローなしでまっすぐの状態を維持するのは難しいかもしれません。

また、素材が悪いものを選んでしまうと、かえって髪の毛が傷む可能性もあります。 製品やかぶり方によっては寝ている間に脱げてしまうので、そのことがストレスになる可能性も考えられるでしょう。



ナイトキャップの選び方

ゴムタイプとリボンタイプがある

絵本に出てくるナイトキャップは、「ゴムタイプ」をよく見かける気がします。

ナイトキャップの形状は大まかに、「ゴムタイプ」と「リボンタイプ」があります。

ゴムタイプは映画などにもときどき登場する、クラシカルなデザインです。縁の内側に一周、ゴムが縫い付けられていて、縁がフリルのようにひらひらしています。 ターバン型のものなど、よりすっきりしたデザインのものも売っています。

一方、リボンタイプは端をリボンで結ぶことで、頭にフィットさせて使います。部分的にゴムが入っているものもあります。

また、最近は「ヘアクレープリー」と呼ばれる、形状と被り方が少し複雑なものも登場しています。

おすすめはリボンタイプ

 

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おすすめはリボンタイプです。ゴムだけで固定する物に比べると脱げにくいので、朝までしっかり髪を守ってくれます。

毎回リボンを結ばなければならないので面倒ですが、ヘアクレープリーほど手順が複雑ではありませんし、しっかりかぶれば勝手に脱げることも少ないです。 額に当たる部分がフラットなので、敏感肌にも使いやすいでしょう。

安価な商品も多く、気軽に試せるのもメリット。私が使っているのもこのタイプです。

ただし、脱げにくいようにかぶるためには、結ぶときに少しきつめにリボンを引っ張らないといけないので、縫い方が甘いと破れやすくなります。 リボンタイプは特に、縫製がしっかりしたものを選ぶようにしましょう。

セミロング以上で癖を付けたくない人はスカートタイプ

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セミロング以上で寝るときに髪に癖を付けたくない人は、ゴムスカートを逆さにかぶったような形の「スカートタイプ」を選ぶとよいでしょう。 髪を下した状態のまますっぽり包めるので、他のタイプに比べて癖が付きにくいです。

ただし、スカート部分の長さは精々、腋の下程度までしかないものがほとんど。それより髪が長い人は毛先がスカートの中で折れ曲がるので、「髪に癖を付けたくない」という目的から見ると少し微妙です。

なお、このタイプを使うときは肩や背中で踏んで脱げないよう、就寝時はスカートごと髪の毛を上方向に除けておくとよいです。

素材はシルクがおすすめ

素材はシルクがおすすめです。シルクはアミノ酸でできていて髪の毛の成分に近く、質感もなめらかなので、髪がしっとりします。 ゴワつかないので、就寝中に気になりにくいこともメリットです。

私はダメージケアにトリートメントなどいろいろ試したのですが、シルクキャップが一番効果がありました。枝毛はそのまま残っているものの、手触りはすべすべです。

モダール生地のものも、化繊の一種ですが肌当たりがシルクに似てなめらかなので、ナイトキャップの素材に向いています。

ただし、シルクや化繊が合わない人は、綿素材のものを選んだ方がよいでしょう。美髪効果は劣りますが、髪と頭皮の保護には役立ちます。

ゴムが露出しているものは避ける

ナイトキャップの中には、ゴムが露出した作りになっているものがあります。ゴムの素材はポリエステルやナイロンが多いため、直接肌に当たると痒くなることも。

したがって、ナイトキャップを選ぶときは、ゴムが露出しているものは避けるのがおすすめです。

特に肌質がデリケートな人は、肌に当たる部分の素材や作りをよく確認すると安心です。縫い目がゴロゴロしないかなどもチェックしてみるとよいでしょう。

薄手のものの方が乾きが早い

ナイトキャップはときどき洗濯しながら使いますが、薄手のものなら乾きが早いので、朝洗って干せば夜には乾きます

洗い替えなしで1枚でもやりくりできるので、経済的です。



ナイトキャップの使い方

髪は編んでおくと絡まらない

ナイトキャップをかぶる前に、このように髪の毛を三つ編みします。毛量が多い人は、左右2本に分けるとキャップの中でゴロゴロしにくいです。

ロングヘアの場合は、先に髪を編んでおいた方が絡まるのを防げます絡まらなくなることで朝のブラッシングの回数を減らせるので、摩擦の軽減と時短にもつながります。

編む位置は、耳下からがおすすめ。後ろで編むよりも、寝そべったときに頭や首に当たりにくいです。きつめに編んでおくとほぐれにくいので、より摩擦が起きにくくなります。

ゴムは上の画像のようなシリコン製のものがおすすめです。細いので、肌に当たってもゴロゴロしません。そしてゴムで結ぶのは毛先のみ根元は頭皮に負担がかかるので結びません

ただし、この方法は髪に三つ編みウェーブが残るので、気にならない人やアップにしてしまう人に向いています。

編んだ髪は「前」に寄せると脱げにくい

編んだ髪は上の画像のように、前側に寄せるとナイトキャップが脱げにくいです。逆に髪を後ろ側に回してしまうと、仰向けになったときに髪の重さで脱げやすくなります。

リボンタイプは髪を画像の状態で手で押さえながらかぶり、リボンを結んで頭にフィットさせます。

額から先に深めにかぶり、次に編み始め側のサイドをキャップの中に入れ、最後に反対側のサイドと毛先を入れるとやりやすいです。

なお、寝ている間に三つ編みが横に寄りますが、ピンなどで固定するのは止めましょう。髪から外れて目に刺さる恐れがあるので危険です。

前髪もナイトキャップの中に仕舞う

なるべくなら、前髪もナイトキャップの中に仕舞いましょう。シャンプーのすすぎ残しの顔への付着や、髪が肌に触れる物理的な刺激を防げます。

前髪を仕舞うときは横方向に流すようにすると、そこまで酷い寝ぐせにはならないので朝のスタイリングがやりやすいです。

ストレートヘアにこだわりたい人のかぶり方

ストレートヘアで髪に癖を付けたくない人は、できればスカートタイプのナイトキャップを利用するのがもっとも癖がつきにくいです。

スカートの裾が開いているタイプの場合は、ゴム部分を下に向けます。その状態でスヌードのようにいったんすべて首まで通し、髪の毛をナイトキャップの外側に出します。 そして、生え際までゴムを引き上げ、スカート部分を後ろに垂らして完成です。

スカートの裾が閉じているタイプは、毛先から順にスカートの中に髪を入れてかぶります。髪が折れたり絡んだりしないよう、丁寧にかぶりましょう。

裏表があるシルクキャップは裏返して使う

私が使っているシルクキャップ。画像は本来の向きに直して撮影していますが、使うときは裏返しています。

シルク製で裏表がある作りの場合は、裏返して使うと効果的です。表面の方がなめらかで摩擦が少ないからです。

私は裏表がある安いシルクキャップを裏返して愛用していますが、傷んでパサついた毛先も、一晩でしっとりと落ち着きます。

髪をしっかり乾かしてからかぶる

ナイトキャップを使うときは、髪をしっかり乾かしておきましょう。 多少の密閉性があるため、髪が濡れたままだと蒸れて雑菌が繁殖し、悪臭の原因になります

特に夏は汗でニオイが出やすいため、注意が必要です。お風呂上りでなくても汗で湿っているようなら、ナイトキャップをかぶる前にドライヤーで乾かすとよいです。

体調不良などで髪を乾かせないときは、ナイトキャップの使用はお休みしましょう。



シルク製ナイトキャップの洗い方

洗濯表示を確認

ナイトキャップを初めて洗うときは洗濯表示をよく確認し、水洗いできる商品かどうかを確かめましょう。

上の画像のような、洗濯桶にバツ印が付いたマークのものは水洗いできないので、クリーニング店に相談します。

おしゃれ着用洗剤で手洗い

綿素材のものなどはネットに入れれば洗濯機で洗えますが、シルク製の場合は生地がデリケートなため、手洗いします

洗剤もエマールなどの、「おしゃれ着洗剤」として売られているものを使います。パッケージの説明書きをよく読み、「絹」に使えることを確認してから使いましょう。

洗面器などに水を張り、適量の洗剤を入れてよくかき混ぜたら、ナイトキャップを浸して洗います。 傷みやすい素材なのでやさしく押し洗いし、絞るときも軽く絞ります

肌に直接触れるものなので洗剤が残らないよう、しっかりすすぎましょう。

しわを伸ばして陰干し

洗い終わったら、しわを伸ばして陰干しします。あまり固く絞れないので、水滴が垂れなくなるまでお風呂場に吊るすか、タオルに水気を吸わせてから干すとよいです。

デリケートな素材なので、日光には当てないようにしましょう。

まとめ

参照元:Amazon

ナイトキャップには就寝中の髪を摩擦や乾燥などから保護し、ダメージを防ぐ効果があります。特にシルク製のものは美髪効果が高く、ダメージヘア髪やくせ毛も一晩で落ち着かせてくれます。

私も広がりやすい髪質でダメージも気になっていましたが、シルク製のナイトキャップを使うようになってからは髪の状態がとてもよくなりました。以前は朝起きると編んだ毛先が傷んで折れていたのが、現在はダメージがほぼ目立たなくなっています。

安価なものでも十分効果があるので、興味がある人は一つ手に入れてみてはいかがでしょうか?