「フェイスラインやあごのニキビがなかなか治らない」、「生理前や季節の変わり目になるとニキビができてしまう」。次々と現れるしつこいニキビは、本当に嫌なものですよね。
ここでは、くり返すニキビに悩む人に支持されている小林製薬のオードムーゲシリーズから、「オードムーゲ バリアジェル」の効果的な使い方と注意点、おすすめのニキビタイプについて解説します。
デメリットや副作用も踏まえながら商品について深掘りしていくので、「オードムーゲ バリアジェル」の購入を検討している人はぜひ参考にしてください。
- 敏感肌の人
- 植物のアレルギーがある人
オードムーゲ バリアジェルの効果的な使い方
- スキンケアの前に塗ると効果的
「オードムーゲ バリアジェル」は洗顔後または拭き取り後の、何も塗っていない肌に塗ると有効成分が浸透しやすく効果的です。
使い方はパール粒大を目安に、ニキビ・肌荒れが気になる部分にやさしくなじませます。ジェルが少し乾いてから、乳液やクリームなどで保湿しましょう。
なお、公式サイトには「全顔にも使える」と書かれていますが、殺菌成分が配合されていることから、全顔への使用はおすすめしません。(殺菌成分のリスクについては、後述します。)
オードムーゲ バリアジェルの特徴・おすすめのニキビタイプ
オードムーゲ バリアジェルの全成分
- 有効成分:ヘパリン類似物質、イソプロピルメチルフェノール、グリチルリチン酸ジカリウム、トコフェロール酢酸エステル、L-アスコルビン酸2-グルコシド
- その他の成分:油溶性甘草エキス(2)、アルピニアカツマダイ種子エキス、エイジツエキス、アーティチョークエキス、オウバクエキス、N-アセチル-L-ヒドロキシプロリン、グリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合溶液、エリスリトール、BG、ペンチレングリコール、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルポリシロキサン、架橋型メチルポリシロキサン、無水ケイ酸、POE・POPデシルテトラデシルエーテル、EDTA-2Na、水酸化K、クエン酸、クエン酸Na、フェノキシエタノール、香料、精製水
しつこい大人ニキビ向けの処方
「オードムーゲ バリアジェル」が適している可能性があるのは、グリチルリチン酸など抗炎症系のスキンケアで改善が見られない、しつこい大人ニキビです。
思春期ニキビのためのスキンケアが肌を乾燥させるものが多いのに対して、「オードムーゲ バリアジェル」はニキビ・肌荒れを防ぐだけでなく、バリア機能に着目した処方になっています。
大人ニキビはバリア機能の低下も主な原因の一つのため、ニキビに直接的に働きかけるのと同時に、肌の土台を整えることも大切です。
ただし、詳しい理由は後述しますが、肌への負担が懸念される処方のため、「皮膚科で相談する前の、スキンケアでできる最後の手段」と考えるのが望ましいです。
5つの有効成分が多角的にアプローチ
- ヘパリン類似物質(保湿)
- イソプロピルメチルフェノール(殺菌)
- グリチルリチン酸ジカリウム(抗炎症)
- トコフェロール酢酸エステル(血行促進)
- L-アスコルビン酸2-グルコシド(メラニン生成抑制)
「オードムーゲ バリアジェル」は5つの有効成分が配合されています。うるおいによってバリア機能をサポートしながら、殺菌・抗炎症成分がニキビ・肌荒れにアプローチ。メラニンの生成を抑えることで、ニキビ跡の色素沈着も防ぎます。
さらに、有効成分の働きをサポートする各種植物エキスも配合。ニキビ・肌荒れをくり返しがちな肌を整えます。ノンコメドジェニックテスト済み*。
容量・価格は15g 1,705円(Amazon参考)と比較的安価ですが、意地でもニキビを作らせまいという強い意思が感じられる処方ではないかと思います。
*すべての人にニキビのもと(コメド)ができないということではありません。
オードムーゲ バリアジェルのデメリットと注意点
美肌菌まで殺菌されてしまう懸念アリ
「オードムーゲ バリアジェル」には、殺菌成分として「イソプロピルメチルフェノール」が配合されています。昨今のニキビ用スキンケアは殺菌成分を入れず、抗炎症成分で対応する処方がトレンドのため、抗炎症成分だけでは効果が得られない人には救世主になる可能性もあるかもしれません。
しかし、殺菌成分が作用するのは特定の菌だけではありません。そのため、ニキビの原因菌だけでなく、肌をすこやかに保つのに役立つ美肌菌と呼ばれる善玉菌も減少してしまうリスクがあるのです。
もともと、ニキビができやすい肌は細菌バランスがくずれている可能性が高いです。その状態から善玉菌である美肌菌が減ってしまうと、ますますニキビの原因菌が優位になり、ニキビが悪化することも起こり得ます。
そのため、殺菌成分の使用を検討するレベルのニキビの場合は、基本的には皮膚科で相談した方が安心です。「オードムーゲ バリアジェル」でケアするとしても、部分的な使用にとどめるのが無難です。
長期の使用に適さない成分が含まれている
「オードムーゲ バリアジェル」を使用する場合も、長期間の使用は避けた方がよいでしょう。殺菌成分の「イソプロピルメチルフェノール」は、長期の使用には適さないからです。
厚生労働省が公開している化膿性疾患用薬の資料では、「イソプロピルメチルフェノール」の使用方法に次のように書かれています。
長期間または広範囲に使用しないこと。[吸収され、中毒症状を起こすおそれがある。]
これは医薬品成分としての注意書きのため、化粧品の場合はもっと濃度が低いでしょうし、医薬品よりはリスクが低いかもしれません。ですが、肌の細菌バランスへの影響を考え合わせると、短期間の使用にとどめた方がよいでしょう。
まとめ
「オードムーゲ バリアジェル」は、洗顔後の何も塗っていない肌に使用するのが効果的です。ただし、殺菌成分が配合されているので、肌に必要な善玉菌も減らしてしまう恐れがあります。
そのため、基本的には殺菌成分が入っていない抗炎症系のスキンケアを使うか、皮膚科で治療を受ける方が安心です。この商品を使うとしても、部分的な使用にとどめるのがよいでしょう。
また、この商品が適している可能性があるのは、抗炎症系スキンケアで改善しないしつこい大人ニキビです。ですが、長期間の使用は肌の細菌バランスがくずれリスクも懸念されるため、しばらく使って改善が見られないようなら医療機関で相談しましょう。