「夏の間のミュール生活で、かかとが乾燥してしまった」、「剣道女子だったせいか、若い頃からかかとがガチガチ。おろしたてのストッキングが伝線することも多くて、毎朝憂鬱」。
普段はあまり人目につきませんが、いざ目に入ると意外に気になるのがかかと。ガサガサ・カチカチでは美しくないばかりか、ひび割れが進むと痛みや出血を伴うこともあるため、早めにお手入れしておきたいですね。
そこでここでは、ガサガサ・カチカチかかとの原因と対処方法、かかとクリームおすすめ商品10選を紹介します。
すべすべかかとを手に入れたい人は、参考にしてください♪
ガサガサ・カチカチかかとの原因
①皮膚の乾燥
かかとがガサガサ・カチカチになる原因の一つは、皮膚の乾燥です。かかとには皮脂腺がないため、全身の中でもとりわけ乾燥しやすい部位です。
特に大人になってからは年齢とともに皮膚の水分量が減少していくため、かかとのなめらかさが失われやすくなります。
②歩行などによる摩擦・重み
歩行などによって、摩擦や体重といった刺激を受けやすい部位であることも、かかとが乾燥したり硬くなったりする原因です。
また、「たくさん歩くためにはある程度、足裏の皮膚の硬さが必要」ということもあります。かかとや足裏の皮膚がやわらかいと、靴や地面との摩擦ですぐに擦り切れてしまうため、長く歩くことができません。
特にかかとは歩行時の衝撃が大きいので、衝撃から守るために角層が厚くなる傾向があります。
③ターンオーバーの乱れ
血行不良などで皮膚のターンオーバーが乱れ、古くなった角質が剥がれずに蓄積してしまうことでも、かかとがガサガサ・カチカチになります。「角化」または「角質肥厚」といわれる状態です。
①や②の影響によっても、ターンオーバーが乱れることがあります。
④かかと水虫
保湿ケアをしても症状が改善しないときは、「かかと水虫」の可能性も考えた方がよいでしょう。かかと水虫とは、白癬菌がかかとに感染したものです。
足指の水虫と異なり、痒みなどの分かりやすい症状が出ない場合もあります。そのため、乾燥との見分けがつきにくく、水虫とは気が付かないこともあります。
かかと水虫は薬での治療が必要です。疑わしいようならジムやプールの利用を控え、早めに皮膚科医を受診しましょう。放置すると、スリッパや足ふきマットなどを通じて周りの人にもうつしてしまいます。
ガサガサ・カチカチかかとの対処方法
乾燥が気になる程度ならしっかり保湿
乾燥が気になる程度の場合は、かかとクリームなどによる保湿ケアで改善できる可能性が高いです。
乾燥の程度にもよりますが、ベタつきが少ないタイプのクリームを選ぶと、塗ってすぐに動けるので続けやすいでしょう。
成分表示の最初の方に水やBGなどの「水性成分」が並んでいるクリームは、油分が少なくさらっとした使い心地が期待できます。また、油分が多いものでもミネラルオイルやスクワランオイルが主になっているものであれば、ベタつきが少ないです。
ガチガチかかとは尿素でほぐしながら保湿
かかとがガチガチに硬くなってしまっている場合は、その状態のまま保湿しても成分が浸透できません。
そのため、まずは高濃度(10%以上)の尿素配合かかとクリームで、硬くなった角質をやわらかくほぐすとよいです。尿素は保湿成分であると同時に、柔軟作用も併せ持つ成分です。
ただし、尿素は肌に合わない人もいます。尿素が合わない人は、馬油やシアバターなどの「油脂」が配合されたクリームでも、角質をやわらかくする効果が見込めます。
また、尿素はたんぱく質を溶かすことで柔軟作用をもたらすため、高濃度のものを長期間使用すると、ターンオーバーを早めすぎてしまい、角質が十分に育たなくなることがあります。ターンオーバーは、遅すぎても早すぎてもよくありません。
したがって、かかとがやわらかくなってきたら尿素の使用を止めるか、10%以下の低濃度のものに切り替えましょう。
ラップパックも効果的
夜眠るときにラップパックをするのも、かかとの角質ケアに効果的です。おすすめのタイミングはお風呂上がり。皮膚が清潔&やわらかくなっているので、クリームが浸透しやすいです。
やり方は、かかとクリームをたっぷり塗ってラップフィルムを巻き、その上から靴下を履いて固定します。
ただし、靴下は安眠を妨げないものを選ぶことが大切です。ゴムがきついものは血流が悪くなるなどで寝苦しくなってしまいます。寝ているときに邪魔になったら無意識に脱げるような、ルーム用などのゆったりした靴下を使用しましょう。
足先に熱がこもりやすい人は、靴下でなくレッグウォーマーで固定してもよいです。つま先が解放されるので、指先から放熱できます。
なお、靴下を履いて寝るのが苦手な人は、起きているときに数時間程度ラップパックをしてもよいです。
ラップパック中は足元が若干すべりやすくなるので、歩くときに転ばないよう注意しましょう。
ヤスリ・軽石は削りすぎに注意
角質肥厚が進んで厚く硬くなってしまったかかとは、ヤスリや軽石で角質を削り取るケア方法もあります。尿素の場合と同様に、古い角質を除去することでなめらかさを取り戻すとともに、保湿成分を浸透しやすくする効果があります。
ただし、やりすぎは禁物です。角質を必要以上に削り取ると、かえって皮膚の乾燥が進み、ターンオーバーも乱れてしまって逆効果だからです。やわらかい組織を傷つけ、擦り傷になることもあります。
また、ヤスリや軽石を当てたときに痛みを感じるようなら、削り取るほどの角質はない証拠なので保湿ケアだけで十分です。
かかとの保湿には「水分+保湿成分+油分」が必要
乾燥して硬くなったかかとは、「水分も油分も不足している状態」です。この状態のかかとになめらかさを取り戻すには、「水分+保湿成分+油分」を補う必要があります。
肌に水分を与え、保湿成分で水分を引き寄せやすくし、さらに油分のフタで水分の蒸発を防ぎます。
そのためには、ワセリンなどの油分だけでは不十分なので、ローションやオールインワンジェルなどで水分と保湿成分を補ってから、必要に応じてワセリンなどの油分を重ねるとよいでしょう。
ですが、そこまで乾燥が深刻でない場合は、ボディークリームやハンドクリームをすり込んでおく程度で問題ないこともあります。
かかとクリームおすすめ商品10選
①旅美人|かかとつるつるクリーム
水、パルミチン酸イソプロピル、セタノール、尿素、セテアリルアルコール、グリセリン、ソルビトール、ミリスチン酸オクチルドデシル、ホホバ種子油、水添レシチン、セテス-30、ジメチコン、ミツロウ、ニンジン根エキス、センチフォリアバラ花油、アテロコラーゲン、ダイズ油、トコフェロール、乳酸、水酸化Na、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン
尿素と海洋性コラーゲンが、イキイキとしたかかとに導きます。しっとりした使い心地ですがベタつきが少なく、塗ってすぐに歩けます。
かかとやひじのケアだけでなく、ハンドクリームとしても使えます。
無香料・無着色。容量・価格は100g 1,320円。
②小林製薬|なめらかかと スティック
ワセリン、ヒマシ油、スクワラン、オリーブ果実油、セレシン、ミツロウ、セタノール、マイクロクリスタリンワックス、ベヘン酸、コメヌカ油、BHT、酢酸トコフェロール
手を汚さずに塗れるスティックタイプのかかとクリームです。ササっと塗れるので、日中のお手入れにもおすすめです。
主な保湿成分はスクワラン、オリーブ果実油。ワセリンベースで油分が多く配合されており、特に乾燥やひび割れが気になる人にも頼もしい使い心地です。
使用後はワセリンのベタつきが残りますが、靴下を着用すると快適に使えます。
尿素は入っていないので、尿素が苦手な人にも◎。
無香料・無着色。容量・価格は30g 803円。
③トープラン|薬用かかとクリーム
- 有効成分:グリチルリチル酸ジカリウム
- その他の成分:パルミチン酸エチルヘキシル、流動パラフィン、スクワラン、ホホバ油、モモ葉エキス、カキタンニン、クマザサエキス、カワラヨモギエキス、パルミチン酸イソプロピル、ビタミンE酢酸エステル、グリセリンエチルヘキシルエーテル、親油型ステアリン酸グリセリル、パラフィン、ポリオキシエチレンセチルエーテル、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、1-メントール、dl-カンフル、BG、ポリビニルピロリドン、濃グリセリン、ソルビット液、尿素、アロエエキス-2、米胚芽油、セチル硫酸塩、メチルポリシロキサン、セタノール、ステアリルアルコールメチルパラベン、プロピルパラベン、香料
有効成分にグリチルリチン酸ジカリウムを配合した、薬用かかとクリームです。肌荒れを防ぐ成分が、荒れたかかとをなめらかに整えます。
整肌成分として、柿渋エキス、クマ笹エキス、カワラヨモギエキスを配合。足のニオイが気になる人にもおすすめです。
油性ベースで保湿力が高いので、ストッキングの伝線予防にも。
容量・価格は30g 431円(Amazon参考) 。110g入りもあります。
④キタガワ|かかとにうっとりするくりーむ
ホホバ油、植物性スクワランオイル、ハイブリッドヒマワリ油、キダチアロエ‐2、トコフェロール(天然ビタミンE)、ヒノキチオール、エタノール、水、グリセリン、カリ石鹸素地
主な保湿成分に、ホホバオイルとスクワランオイル、ハイブリッドヒマワリ油を配合。こっくりとしたクリームが、カサつくかかとをなめらかにうるおします。
なお、防腐剤として配合されているヒノキチオールは、人によって苦手なこともあるようです。アレルギー体質や敏感肌の人はご注意を。
容量・価格は50g 3,080円。
⑤ハーバー|なめらかしっとりかかと リッチ
水、グリセリン、パルミチン酸エチルヘキシル、ベヘニルアルコール、ソルビトール、ステアリン酸グリセリル(SE)、ヒドロキシエチルウレア、バチルアルコール、ステアリン酸、1,2‐ヘキサンジオール、スクワラン、トコフェロール、セラミドNG、セラミドNP、セラミドAP、フィトスフィンゴシン、ラベンダー油、ティーツリー葉油、加水分解オプンチアフィクスインジカ花エキス、シア脂、レシチン、グリチルリチン酸2K、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、テトラ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル、(アクリル酸ブチル/イソプロピルアクリルアミド/ジメタクリル酸PEG‐18)クロスポリマー、ペンチレングリコール、乳酸エチル、ペンタステアリン酸ポリグリセリル‐10、ステアロイルラクチレートNa、カプリリルグリコール、エチドロン酸4Na
スクワランや3種のセラミド、シア脂などを配合した、かかとクリームです。保湿効果に優れた尿素誘導体「ヒドロキシエチルウレア」も配合されています。
肌のバリア機能に着目した処方になっており、かかとのカサつき・ゴワつきが気になる人におすすめです。
容量・価格は100g 2,090円。
⑥ケラチナミン|コーワ20%尿素配合クリーム
- 尿素20g
- 添加物:ワセリン、流動パラフィン、セタノール、ステアリルアルコール、ポリソルベート60、ステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリシン
高濃度タイプの尿素配合クリームです。「第3類医薬品」に分類される「薬」なので、特に症状が酷いときだけ使うものです。
使い方は、1日数回適量を患部に塗擦します。皮膚がやわらかくなってきたら、低濃度か尿素無配合のクリームに切り替えましょう。
容量・価格は30g オープン価格 / 60g 1,500円 / 150g 2,000円。
⑦メンターム|U20クリーム
- 尿素 20g
- グリチルリチン酸二カリウム
- トコフェロール酢酸エステル
- 添加物:セトステアリルアルコール、ミリスチン酸イソプロピル、ポリソルベート60、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、プロピレングリコール、2,2’,2”‐ニトリロトリエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、その他8成分を含有
尿素20%を含む、第三類医薬品です。「薬」なので、角化が改善して皮膚がやわらかくなってきたら使用を中止しましょう。
肌荒れを防ぐ「グリチルリチン酸二カリウム」や、血行を促す「トコフェロール酢酸エステル」も配合されています。
容量・価格は90g 1,669円。
⑧株式会社ブライト産業|尿素+馬油クリーム
全成分
水、ミネラルオイル、セタノール、尿素、グリセリン、ステアリン酸グリセリル(SE)、ステアリン酸PEG‐23、馬油、グリチルリチン酸2K、ヒアルロン酸Na、セラミド1、セラミド3、セラミド6II、フィトスフィンゴシン、コレステロール、アロエベラエキス‐1、タイソウエキス、カワラヨモギエキス、カミツレエキス、トコフェロール、BG、ジメチコン、パーフルオロポリメチルイソプロピル、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10‐30))クロスポリマー、ラウロイル乳酸Na、カルボマー、キサンタンガム、水酸化K、エタノール、ブチルパラベン、メチルパラベン
尿素と馬油、ヒアルロン酸Na、セラミドが配合された保湿クリームです。
かかと専用ではありませんが、馬油やセラミドといった肌なじみのよい保湿成分が入っており、Amazonのレビューでも好評です。
容量・価格は70g 2,200円。
⑨ユースキン|ユースキン
- 有効成分(1g中):トコフェロール酢酸エステル2mg、グリチルレチン酸2mg、dl-カンフル8mg、グリセリン0.4g
- 添加物として:ビタミンB2、ポリソルベート80、自己乳化型ステアリン酸グリセリン、ステアリン酸、ハードファット、トリエタノールアミン、エデト酸Na、ミリスチン酸イソプロピル、パラベン、ステアリルアルコール、ヒアルロン酸Na、ビタミンC
ひび、あかぎれ、しもやけを治す、医薬部外品のビタミン系クリームです。かかとのガサガサ・カチカチのケアにも使えます。尿素が苦手な人にも。
さらっとした塗り心地で、塗ってすぐに歩けます。薬のような独特の芳香がありますが、匂いはすぐに消えます。
容量・価格は30gチューブ 638円 / 40gチューブ 704円 / 80gチューブ 1,177円 / 120gボトル 1,639円 / 180gポンプ オープン価格。
ポンプタイプは付け替え用もあります。
⑩UREA|尿素10%クリーム
- 有効成分(1g中):尿素100mg、トコフェロール酢酸エステル1mg、グリチルリチン酸二カリウム0.5mg
- その他の成分:流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、シリコン油、セタノール、ステアリルアルコール、グリセリン、1,3‐ブチレングリコール、ステアリン酸、ベヘン酸、セバシン酸ジエチル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ステアリン酸グリセリン、水酸化Na、クエン酸Na、エデト酸Na、パラベン、ヒアルロン酸Na
医薬部外品の尿素クリームです。高濃度尿素クリームからの切り替えにも使えます。
保湿成分には、スクワランとヒアルロン酸Naも配合されています。無香料・無着色。
容量・価格は60g 502円(アットコスメショッピング参考)/ 100g 753円(アットコスメショッピング参考)。
まとめ
かかとは皮脂腺がないのでもともと乾燥しやすい上に、歩行などによる衝撃も受けやすい部位です。そのため、皮膚が角化して硬くなってしまうことも多く、酷い場合には痛みや出血を伴うこともあります。
なめらかなかかとを取り戻すためには、かかとクリームなどで保湿することが大切です。角化が進んでクリームが浸透しにくい場合は、尿素クリームで皮膚をやわらかくするケアから始めるのがよいでしょう。
ただし、10%以上の高濃度の尿素クリームは、長く使うと角質が弱くなってしまいます。ある程度皮膚がやわらかくなってきたら、低濃度のものか尿素が入っていないクリームに切り替えましょう。