さまざまな肌悩みをマルチにケアできる成分として、大人気のナイアシンアミド。ですが、ナイアシンアミドを配合している化粧品は種類がたくさん売られているので、「どれを選べばいいの?」と迷ってしまう人もいますよね。
そこでここでは、ナイアシンアミド配合化粧品の選び方と、おすすめ商品9選を紹介します。
ナイアシンアミドの効果についても解説するので、ぜひ参考にしてください♪
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ナイアシンアミド配合化粧品の効果とは?
ナイアシンアミドはビタミンB群の一種
ナイアシンアミドは「ビタミンB3」とも呼ばれるもので、ビタミンB群の一種です。「ニコチン酸アミド」とも呼ばれます。 複数の効果で、有効成分として厚生労働省に認められています。
- シミ・そばかすを防ぐ(メラニン色素を作る細胞から、肌に色素が送り込まれるのを阻害)
- シワ改善
- 抗肌荒れ
また、有効成分としての正式な効果ではないものの、皮脂分泌を抑制する効果も知られています。
ナイアシンアミドは複数の効果が期待できる上に、エイジングケア成分として知られるレチノールやビタミンCに比べて皮膚刺激が少なく、敏感肌用の化粧品にも配合できます。
さらに、原料コストも高くないため、プチプラ化粧品にも配合できます。 そうした理由から人気が高まっており、消費者の間でも注目される成分の一つとなっています。
では、そのナイアシンアミドのさまざまな効果について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
シミ・そばかすを防ぐ
シミ・そばかすのもととなるのは、肌の「メラノサイト」という色素細胞で作られるメラニン色素です。 ブライトニングのための有効成分は、成分の種類によってシミ・そばかすを防ぐ仕組み(作用機序)が異なります。
ナイアシンアミドの場合は、メラノサイトで作られたメラニン色素が、表皮細胞に送られるのを阻止することで、肌にメラニン色素が蓄えられるのを防ぎます。この仕組みを、「メラノソーム輸送阻害」といいます。
メラニン色素がシミやそばかすとして出現するには、「メラノサイトで色素が作られる→作られた色素が表皮細胞に送られる」という2つのステップが必要です。そのため、このどちらかのステップを阻害すれば、肌に黒い色素が現れなくなり、シミ・そばかすが防げるのです。
シワ改善
ナイアシンアミドには、シワ改善の効果もあります。肌の線維芽細胞にアプローチし、コラーゲンの産生を促すことで、ハリ・弾力を高めてシワを改善します。
線維芽細胞とは、ハリのもととなるコラーゲンやエラスチンを作る細胞で、真皮に分布しています。
抗肌荒れ
ナイアシンアミドは、肌荒れを防ぐ効果でも注目されています。セラミドの産生量を増やし、肌のバリア機能を修復することで、肌荒れを防ぐ仕組みです。
肌のセラミドが失われやすく、バリア機能が低下しやすい乾燥肌・敏感肌にうれしい効能です。
皮脂抑制
有効成分としての効果ではありませんが、ナイアシンアミドには皮脂分泌量を抑える働きもあります。
皮脂分泌を抑えることで毛穴のトラブルを改善する効果が期待できるため、毛穴ケア美容液などにも配合されることがあります。
ナイアシンアミド配合化粧品の選び方
確実に効果を出したいなら「医薬部外品」
ナイアシンアミドの効果を確実に出したいのであれば、「医薬部外品」と書かれた商品から選ぶのがよいでしょう。 「薬用化粧品」とも呼ばれるもので、有効成分が一定以上の濃度で配合されていることを、厚生労働省に認められている商品です。
ナイアシンアミドを有効成分とする薬用化粧品であれば、ナイアシンアミドが一定以上の濃度で配合されていることが保証されています。
医薬部外品でないものは濃度が薄いこともあるため、ナイアシンアミドの効果が十分に発揮できない可能性もあります。
ですが、医薬部外品の申請はコストがかかるため、資本金の少ない化粧品会社が、「医薬部外品の基準を満たした製品を、敢えて申請せずに普通の化粧品として売っている」というケースも存在します。
そのため、普通の化粧品の中にも効果の高いものが紛れ込んでいる可能性はありますが、パッケージなどからは分からないため、医薬部外品を選ぶのが確実ということになります。
濃度表示された商品から選ぶ
ナイアシンアミドを配合した化粧品の中には、「ナイアシンアミド10%」など濃度表示をしている商品もあります。医薬部外品でない「一般化粧品」でも、濃度表示されているナイアシンアミドの美容液などが売られています。 濃度にこだわるのであれば、こうした商品から選ぶ方法も考えられるでしょう。
ただし、医薬部外品でない商品の場合は、「本当にその濃度でナイアシンアミドが配合されている保証はない」という点に注意が必要です。
乾燥肌・敏感肌には高濃度は避けて
ナイアシンアミドには皮脂抑制効果があるので、濃度が高くなると肌が乾燥します。そのため、乾燥肌の人が高濃度のナイアシンアミドを使うと、肌の乾燥が進んでしまいます。
また、基本的には刺激の少ない成分ですが、高濃度では皮膚刺激が生じることがあります。したがって、敏感肌の人も高濃度のナイアシンアミドは避けた方がよいでしょう。
シミ予防・シワ改善できるのは「医薬部外品」だけ
ナイアシンアミドでシミ予防・シワ改善ができるのは、「医薬部外品」と書かれている商品だけです。 シミ予防は色素細胞に、シワ改善は線維芽細胞に働きかけることで効果を発揮しますが、色素細胞と線維芽細胞は、どちらも肌奥の真皮に存在するものです。
したがって、シミ予防・シワ改善の効果を出すには、ナイアシンアミドが真皮まで浸透する必要があります。 しかし、化粧品は人体への作用が穏やかでなければならないため、原則として角層までの浸透しか認められていません。
ですが、「医薬部外品」に限っては、真皮まで浸透させてもよいことになっています。すべての医薬部外品が真皮まで浸透できるわけではありませんが、真皮まで浸透できるものは商品説明などにその旨が記載されています。
あるいは医薬部外品の化粧品で、「浸透」という文言に「角層まで」という注釈がないものも、真皮まで届くことを示している可能性があります。
苦手な成分が入っていないことを確認
目当ての成分があると、そこばかりに気を取られて、他の成分を確認するのを忘れてしまうこともあるでしょう。
ですが、敏感肌やアレルギー体質の人は、成分表示をよく確認し、苦手な成分が入っていないことを確かめてから使うようにしましょう。