スキンクリームは、スキンケアアイテムの中でも高価なものが多く、あまり高いものだと続けるのが難しいときもありますよね。できれば、お給料日前でも気兼ねなく買えるプチプラスキンクリームを味方に付けておきたいところです。
そこで話題のプチプラコスメの中から、私が使ってみておすすめできると感じたスキンクリームをご紹介します。成分の安全性についてもメーカーにしっかり確認し、安くても安心して使える製品だけを厳選しました。
高価なスキンケアを続けるのがツライ人や、安くて優秀なスキンクリームを探している人は、ぜひ参考にしてくださいね。
サラサラ!「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」(680円)
ネットなどでよく取り上げられるのは「クラブ ホルモンクリーム」ですが、香りが苦手と言う口コミも多いので、ここでは微香性タイプの方をご紹介します。
こちらがオリジナルの「クラブ ホルモンクリーム」です。
大正、昭和初期のパッケージデザインの復刻版「クラブ ホルモンクリーム クラシカルリッチ」(980円)も発売されています。デザインは3種類ありますが、中のクリームは3種類とも同じです。
和漢植物が配合されているので、「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」よりしっとりするようです。こちらも微香性で、ほのかにローズが香ります。
「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」の製品特徴
1935年発売の「クラブ ホルモンクリーム」に、微香性タイプ(ほのかなローズの香り)が新たに加わりました。肌荒れや乾燥が気になる方におすすめの女性ホルモン※配合の保湿クリームです。
※エジニルエストラジオール(保湿成分)女性ホルモン※配合で、肌荒れや乾燥が気になるお肌を健やかに整えます。スーッと溶け込むように浸透し、お肌をやわらげます。パックのようにお肌にうるおいを閉じ込め、翌朝つややかなハリのあるお肌に導きます。さらっとしたつけ心地で、手や体にも安心して使えます。
無香料、無鉱物油
※エチニルエストラジオール(保湿成分)弱油性ヴァニシングタイプのクリームです。
引用元:クラブコスメオンライン
「クラブ ホルモンクリーム」は1935年(昭和10年)に発売され、当時は「薬用 クラブ美身クリーム」と言う商品名でした。かなりのロングセラー商品で、中には親子3代で愛用していると言う人もいます。
最近発売される化粧品には「ヴァニシング」の名称が付くものが少ないので、製品説明に書かれているヴァニシングクリームがどんなものなのか分からない人も多いと思います。
ヴァニシングクリームとは、油分含有量が少ないクリームのことです。伸ばし始めに白くなるのが特徴です。伸ばし続けると白い色が消えるので「ヴァニシング(=消失)」と呼ばれています。
「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」の成分
- 水
- グリコール
- グリセリン
- ステアリン酸
- ステアリン酸Na
- PEG-4
- PG
- ステアリン酸エチル
- ステアリン酸グリセリル
- ステアリン酸K
- セタノール
- メチルパラベン
- 変性アルコール
- ジメチコン(シリコンオイル)
- ダマスクバラ花油
- トコフェロール
- シアノコバラミン
- ピリドキシンHCI
- エチニルエストラジオール(卵胞ホルモン誘導体)
「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」に配合されている女性ホルモンの正体は、エチニルエストラジオールと言う卵胞ホルモン誘導体です。
卵胞ホルモンとは、女性らしさを作るホルモンです。エストロゲンの名称の方が馴染みがあるかもしれませんね。女性ホルモン配合のスキンケアには、ターンオーバーを整え、コラーゲンの生成を促して肌の弾力や潤いをアップさせる働きがあります。
「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」の体験レビュー
肌がサラサラになる
シリコンオイルが含まれているせいか、サラサラに仕上がります。「化粧水だけでは物足りないけれど、ベタベタするクリームは苦手」と言う人におすすめです。
中身はサラッとしたクリームです。薄いピンク色をしています。
肌表面の凹凸をフラットに整えてくれるので、化粧下地としての効果も感じました。シリコンの膜で肌と外界が分断されるので、皮脂によるメイク崩れを防ぐ効果もあります。
シリコン系の毛穴下地を塗ったときと似た仕上がりです。
チークなどによる色素沈着が心配なときも、「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」で肌を覆っておくと、肌に色移りしにくくなりそうです。
チークの色素が肌に残ってしまうので対処法を考えていましたが、「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」でブロックできそうなので試し中です。
ただし、油分が非常に少ないので乾燥肌の人には物足りないかもしれません。オイリー肌の人や、汗ばむ季節のお手入れに向いています。スキンケアの油分が気になる人におすすめです。
ちなみにクレンジングすると、シリコンが剥がれるのかカスがポロポロ取れます。
シリコンオイルは肌に悪いのでは?
「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」は、正直なところ、女性ホルモンの効果はあまり分かりませんでしたが、シリコンの効果はハッキリ感じました。
シャンプーなどに含まれるシリコンが肌に付くとよくないと言う話も聞くので、その辺りについてメーカーに質問してみました。
―「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」にはシリコンオイルが含まれているようですが、毛穴を塞いでしまうなどのリスクはありますか?就寝時などは使用しない方がよいなど、特別な注意点があるのでしょうか?
メーカー担当者:シリコンオイルを含有していますが、これまで毛穴が塞がってしまったなどの報告がお客様から寄せられたことはありません。他のスキンクリームと同じようにお使いいただいて大丈夫です。お顔だけでなく、体にも使えますよ。
と言うわけで、「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」に含まれるシリコンオイルが肌に悪影響を与える心配はないようです。
メイクの引っ掛かりがよくなる
オイリー肌だと、皮脂ですべって下地やファンデが肌に乗ってくれないことがよくあります。そんな人は、「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」を塗っておくと、メイクの引っ掛かりがよくなります。
ただし、「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」はメイクが乗りやすい分、クリームの量が多すぎると厚化粧になってしまいます。メイク前に使用するときは薄めに塗るのがポイントです。
ほんのりローズの香り
「クラブ ホルモンクリーム」は香りが苦手な人が多い印象だったため、「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」を購入するときに一番懸念していたのが匂いです。
ですが、こちらの微香性タイプはほんのりローズが香る程度なので問題ありませんでした。「わずかな匂いもイヤ!」と言う人や、バラの香りが苦手な人でなければ心地よい香りだと思います。
バストアップ効果がある?
私は実験していないので真偽のほどは定かではありませんが、「バストに使用したらふっくらした」と言う人もいるようです。女性ホルモンが含まれているので、バストアップ効果もあるのかもしれません。
女性ホルモンがコラーゲンの生成を促すためか、「デコルテに使用したら色が白くなった」と言う人もいました。ヒジやヒザなど、黒ずみが気になるところに塗ってもよさそうですね。
「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」がおすすめな人
「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」は、以下のいずれかに当てはまる人におすすめです。
- オイリー肌
- スキンケアの油分が苦手
超しっとり!「ニベア クリームC」(ニベア青缶)
「ニベア クリームC」の製品特徴
花王が発売する、ドイツのバイヤスドルフ社との技術提携品のスキンクリームです。「ニベア青缶」の愛称で呼ばれることが多いため、正式な製品名を知っていた人は意外に少ないかもしれませんね。
健康でしっとりした素肌を保つスキンケアクリーム。乾いた空気・冷たい外気から肌を保護し、肌荒れ・カサつきを防ぎます。人の肌本来の天然の皮脂膜を補う成分が、素肌になじみ、やさしく守ります。顔にも身体にも、全身のスキンケアに家族みんなで使えます。スクワラン、ホホバオイル配合。肌にうるおいを与えます。
引用元:「ニベア クリームC」製品パッケージ
容量は50gチューブ、56g中缶、169g大缶があります。メーカー小売価格が設定されていないので、販売店によって価格が異なりますが、大缶でも数百円程度で購入できます。
「ニベア クリームC」の成分
- 水
- ミネラルオイル
- ワセリン
- グリセリン
- 水添ポリイソブテン
- シクロメチコン
- マイクロクリスタリンワックス
- ラノリンアルコール
- パラフィン
- スクワラン
- ホホバ油
- オレイン酸デシル
- オクチルドデカノール
- ジステアリン酸AI
- ステアリン酸Mg
- 硫酸Mg
- クエン酸
- 安息香酸Na
- 香料
「ニベア クリームC」の体験レビュー
油焼けの心配はなし
「ニベア クリームC」にはワセリンをはじめとする鉱物油が含まれています。そのため、紫外線を浴びると油焼けする可能性を指摘する声もあります。
私はかれこれ1年くらい、日中も「ニベア クリームC」使っていますが、特に油焼けすることはありませんでした。念のためメーカーにも確認したところ、精製度が高く、安定性にも優れた油剤を使用しているので油焼けの心配はないそうです。
私の場合はむしろ、使用前よりもくすみが消えて肌が明るくなりました。ただ、メーカーの担当者によると、何も塗っていないときよりも角質の透明度が上がる分、日焼けしやすい状態にはなるそうで、日焼け止めなどで紫外線対策もしてくださいと言うことでした。
油焼けすることはないので、日中も安心して使えます。
保湿力が高い
「ニベア クリームC」は、他のスキンケアクリームと比べても保湿力はかなり高めです。乾燥で肌の調子が悪いときは、化粧水で水分を補給した後、「ニベア クリームC」をたっぷり塗ると、翌朝には肌がだいぶ回復します。
肌密度が高まってハリも出ますし、乾燥肌の保湿にとてもおすすめです。私は徹夜続きで肌がボロボロヨレヨレになったときも、「ニベア クリームC」で一晩パックすると、肌の回復が早くなるので助かっています。
疲れが肌に出やすいタイプなせいか、実年齢+10歳くらいの肌になってしまうときがあります。そう言うときは、左の画像に近い肌状態になっています。ニベアパックをしてメイクをするとハリが出て小じわが目立たなくなり、右の画像の雰囲気に近くなりました。(効果の出方には個人差があります。画像はあくまでイメージです。)
ニベアパックをするときは顔中が真っ白になるくらいたっぷり塗りますが、高価なクリームだとなかなかこんな大胆な使い方はできませんよね。
色々な肌タイプに使える
オイリー肌の人は、油分が多すぎるように感じるかもしれません。ですが皮脂による毛穴の開きや黒ずみを改善する効果もあったので、使い方次第で肌質を問わず重宝しそうです。
保湿だけでなく、毛穴ケアにもおすすめです。
油分を控えめにしたいときは、クリームを手のひらに薄ーく伸ばし、手で顔を覆うように付ければベタベタしません。付けすぎてしまったときは軽くティッシュオフしましょう。
ニキビの悪化を防ぐ?
腫れ始めのニキビに塗っておくと、それ以上腫れなくなり、治りも早くなりました。私は乾燥が原因のアダルトニキビなので、「ニベア クリームC」の保湿力がニキビにも効果があったのかもしれません。オイリー肌の人だとニキビが悪化する可能性も考えられるので、注意しましょう。
全身にたっぷり使える
製品説明にある通り、全身に使えます。顔や体以外に、トリートメントや整髪料の代わりに髪にも使えます。手にも石鹸で洗うたびに塗ります。コスパが非常に優れているので、惜しみなくたっぷりと、こまめに使えるのが助かります。
肌に触れても安心な整髪料としても重宝しています。洗い流すトリートメント、アウターバストリートメントとしても使えます。雨の日の髪の広がりを抑える効果もありました。整髪料として使うときは、少量を手のひらに薄く伸ばして付けると適量を均等に付けられます。
ベースメイクとの馴染みも◎
メイクとの馴染みも、とてもよかったです。クリームをきちんと肌に馴染ませれば、下地やファンデがヨレることはありません。
ガッテン塗りは肌によいの?
ガッテン塗りとは、化粧水などを塗らずに、顔にいきなり「ニベア クリームC」を塗る方法です。TV番組で紹介されて話題になったようです。ですが、基本的にはおすすめではありません。
肌は外部からの水分補給が不可欠ですが、「ニベア クリームC」には水分を与える機能はほとんどないからです。お肌の水分が不足しているときにガッテン塗りで化粧水を省いてしまうと、ますますお肌が乾燥してしまいます。
ガッテン塗りはお肌の水分不足を招き、乾燥させてしまう危険性が大きいです。基本的には化粧水との併用が必須なものと心得ておきましょう。
私もガッテン塗りを試したことがありますが、肌の状態がよくなるときと悪くなるときがありました。何度か試しましたが、ガッテン塗りで美肌効果が得られるときの条件が判明しなかったので、ホルモンバランスなど他の要因でたまたまキレイになっただけの可能性もあります。
もし、どうしてもガッテン塗りを試したい場合は自己責任のもと、肌の様子をよく観察しながら行ってください。肌トラブルのリスクを負いたくない人はやらない方が無難です。
「ニベア クリームC」がおすすめな人
「ニベア クリームC」は、以下のいずれかに当てはまる人におすすめです。
- とにかくしっかり保湿したい
- 肌に負担を掛けずに毛穴ケアしたい
- 乾燥によるくすみやエイジングサインが気になる
- トリートメントや整髪料で肌トラブルを起こしてしまう
お肌ポカポカ!「ユースキンA」(70g830円)
「ユースキンA」の製品特徴
クリームの黄色は「ビタミンB2」の色。ひび、あかぎれ、しもやけなどに効く、ビタミン系のクリームです。
保湿力を高め、水分が保たれたやわらかで健康な肌に。
引用元:ユースキン製薬株式会社公式サイト
「ユースキンA」は指定医薬部外品、つまり薬用スキンクリームです。容量は70g入りの他に30g入りチューブ、60g入りスタンディングチューブ、120g入りジャー、260g入りポンプが発売されています。
「ユースキンA」の成分
【有効成分】
- ビタミンE酢酸エステル
- グリチルレチン酸
- dl-カンフル
- グリセリン
【添加物】
- ビタミンB2
- ポリソルベート80
- 自己乳化型ステアリン酸グリセリン
- ステアリン酸
- ハードファット
- トリエタノールアミン
- エデト酸Na
- ミリスチン酸イソプロピル
- パラベン
- ステアリルアルコール
- ヒアルロン酸Na
- ビタミンC
「ユースキンA」は大まかに分けると、
- 血行を促す成分
- 炎症を鎮める成分
- 肌に潤いを与えて柔らかくする成分
が配合されています。乾燥だけでなく、血行不良が原因の肌トラブルにも効果があると言うことですね。
「ユースキンA」の体験レビュー
薬臭いけど匂いはすぐ消える
「ユースキンA」は薬臭い匂いがします。ですが、匂いは塗った後すぐ消えるので、お出掛け前に塗っても大丈夫です。好みが分かれる匂いですが、いかにも効きそうな感じがします。
油分は少なめ
「クラブ ホルモンクリーム(微香性)」と同様に油分が少なめなので、塗り始めは肌に白く残ります。しばらく馴染ませ続けると白い色は消えます。
保湿力を比較したところ、
クラブ ホルモンクリーム(微香性)<ユースキンA<ニベア クリームC
と言う結果になりました。ベタ付きの少なさも、3製品のうち中くらいです。
油焼けの心配はなし
「ユースキンA」も一部に油焼けの可能性を指摘する声があったので、メーカーに確認してみました。メーカーからの回答によると、「ユースキンA」の原料は精製度が高いものを配合しているため、油焼けを起こすことはないそうです。
下地やファンデとの馴染みもよかったので、メイク前にも使えます。
塗るとポカポカする
「ユースキンA」が他のスキンクリームと大きく異なるのは、血行促進効果があることです。肌に塗ると、塗った部分がポカポカと温かくなります。顔色や目の下の黒クマの改善にもよいように感じました。
血流が促されることで肌の細胞も活性化するので、冷え性の人の肌質改善におすすめです。なお、ビタミンが入っているのでクリームが黄色いですが、肌に色が移ることはありません。
血行を促す効果をアップさせたいときは、洗顔後の清潔なお肌を「ユースキンA」でパックしながら、湯船に浸かって温まるのがおすすめです。
育毛にも効果あり?
「ユースキンA」は血流を促すので、育毛にも効果があります。目に入れてはいけないと書いてあるのでまつ毛の育毛には使えませんが、眉毛や髪の毛の育毛には使えます。
私は口元にヒゲが1~2本生えてしまうことがあるので、「ユースキンA」で本当に育毛できるか、ヒゲに塗って実験してみました。実験の結果、ヒゲが伸びるのが普段より早かったです。
いつもは毛抜きで抜ける長さになるまで1週間くらい掛かりますが、「ユースキンA」で育毛したら、3日くらいで抜ける長さになりました。ただ、ヒゲが太くなってしまう可能性があるので、みなさんは試さない方がよいと思います。
「ユースキンA」がおすすめな人
- 血行が悪い
- 寒いと顔色が悪くなる
- 肌を細胞から活き活きさせたい
- スキンケアの油分が気になる
保湿力が物足りない場合は、「ニベア クリームC」や美容オイルを上から重ねるのがおすすめです。
プチプラスキンクリームは意外に優秀だった!
今回ご紹介したスキンクリームはいずれも最新の製品ではありませんし、お値段も千円札でお釣りが来る安さです。正直、実際に使うまではかなりナメていました。
油分を補う以外の効果は全く期待していませんでしたし、リピートすることもないだろうと思っていたのです。そもそも、「ニベア クリームC」と「ユースキンA」に至ってはハンドクリームの売り場に並んでいる製品なので、顔に使う発想すらありませんでした。
ですが、いずれも下手な高級クリームよりずっと優秀でした。それぞれ効果や保湿力が異なるので、人によって推しの製品が違って来ると思いますし、シーンによっても合う製品が変わると思います。
記事を参考に、あなたのお肌の悩みに合いそうなスキンクリームを見付けてくださいね。