紫外線によるダメージから肌を守るためには、日々の紫外線対策が欠かせません。特に夏の強い紫外線は体力も奪われてしまうため、私も気を付けるようにしています。
ですが、紫外線対策を頑張るほど気になるのが、「紫外線を避けたら、ビタミンDはいつ作ればいいの…?」ということ。
そんな折に開催されたのが、コスメコンシェルジュを対象とした「ソーラーD サンスクリーン」の発表会です。ビタミンDの生成を妨げない画期的な日焼け止めだということで、私も参加。販売元のアンブロシア株式会社より商品を一ついただきました。
そこでここでは、「ソーラーD サンスクリーン」を試したレビューを書いていきます。
タップできるもくじ 非表示
ソーラーD サンスクリーンの特徴
ビタミンDの生成を妨げない
「ソーラーD サンスクリーン」は、紫外線大国であるオーストラリアからやって来た日焼け止めクリームです。 他の日焼け止めと大きく異なるのは、「焼かない」と「ビタミンDの生成を妨げない」を両立できる処方であることです。
ビタミンDは人間の体にとって不可欠な栄養素の一つですが、通常は紫外線を浴びることで皮膚で生成できます。 しかし、紫外線対策が万全になるほど、ビタミンDの生成が難しくなってしまいます。
とはいえ、日焼けするのも困りもの。肌の老化を招くばかりでなく、皮膚がんのリスクも高まります。
そこで、日焼けを防ぎながらビタミンDの生成も妨げないように考えられたのが、「ソーラーD サンスクリーン」です。 「UVB フィルタリング技術」によって、日焼けの原因となる紫外線はカットしながら、ビタミンDの生成に必要な波長だけは透過させる仕組みです。
汗・水に強いのに石鹸で落とせる
気になるスペックはSPF50+・PA++++。日本で表示できる最高値のサンケア指数で、汗・水にも強い処方です。
ですが、石鹸で落とせるので、単品使用であればメイク落としは不要です。通常の洗浄料で落とせるので体にも使いやすく、子どもや男性にも手軽に使えます。
環境やアレルギーにも配慮
水、オクトクリレン、ホモサレート、ミツロウ、サリチル酸エチルヘキシル、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、セチルジメチコン、安息香酸アルキル(C12-15)、ココグリセリル、PEG-15コカミン、ヘキサデセン、ステアリン酸PEG-40、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、TEA、フェノキシエタノール、カプリリルグリコール、グリセリン、カプリルヒドロキサム酸、EDTA-2Na、BHT、パンテノール、パントラクトン
「ソーラーD サンスクリーン」の紫外線防止成分は、紫外線吸収剤*のみ。白浮きする成分は不使用です。
また、サンゴ礁に有害な成分は含まないため、ハワイでも使用できます。(紫外線吸収剤の禁止成分は国・地域によっても異なります。)
さらに、小麦・大豆・乳製品・パラベン・金属成分・PABA(パラアミノ安息香酸)・動物由来成分・香料・鉱物油・ナノ加工は不使用。
生後6ヶ月から使えます。(オーストラリア政府による基準なので、実際にはもっと早くから使っても問題ないようです。)
容量・価格は40mL 3,080円 / 100mL 4,180円。パッケージデザインは3種類から選べます。
なお、パッケージは日本専用のデザインなのだそう。発表会で配布されたのは「Lion」でしたが、他に「Girl」と「Bears」も販売されています。
*オクトクリレン、ホモサレート、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
ビタミンDが不足するとどうなる?
ビタミンDはホルモンの一種で、脂溶性の栄養素です。体内での主な働きに、カルシウムの吸収を助ける作用が知られています。
ビタミンDは日光浴によって肌で生成する他に、魚やしいたけなどの食べ物やサプリメントからも摂取できます。しかし、現代の日本人には不足しがちな栄養素であり、ビタミンDが欠乏するとさまざまな健康障害を引き起こします。
ビタミンDの欠乏による疾患・症状は、骨粗しょう症・腰痛・高血圧・糖尿病・免疫力の低下・うつ病など多岐に渡ります。日照時間が短い時期に症状が出る「冬季うつ」なども、ビタミンD不足が影響しているといわれています。
ただし、脂溶性のビタミンDは摂りすぎると体に蓄積されるため、過剰摂取も健康障害の原因になります。その点、日光浴で生成する方法であれば必要量以上に生成されることがないので、安全にビタミンDを獲得できるのです。
ソーラーD サンスクリーンを試したレビュー
白浮きしないので男性にもおすすめ
日焼け止めで白浮きするのは、紫外線散乱剤の酸化チタンや酸化亜鉛が原因です。上手く使えばトーンアップできるメリットもありますが、色黒肌の人や男性は使いにくく感じることもあるようです。
ですが、「ソーラーD サンスクリーン」は白浮きする成分が入っていないので、肌に色が付かず、塗る前と何も変わらない仕上がりです。これならメイクに抵抗がある人でも、違和感なく使えるでしょう。
ただし、その代わりに毛穴カバーなどのメイクアップ効果も一切ないので、紫外線散乱剤の日焼け止めに慣れている人には物足りなく感じることもあるかもしれません。
塗り心地はしっとりしていて、肌になじむとなめらかな感触になります。ベタつきは少ないですが、気になる場合はスキンケアの油分を減らすか、パウダーを薄くはたくとよいでしょう。
モロモロせず、メイクの邪魔にならない
消しカスのようなモロモロが出ることもないので、メイクの邪魔になりません。
肌への刺激の感じ方は個人差もありますが、私が使ってみた限りでは刺激もなく、よくも悪くも「軽めの保湿クリームのような使い心地」です。
石鹸でもメイク落としでもオフできる
実は化粧品の「石鹸落ち」には、処方の条件などの明確な定義がありません。そのため、石鹸で落ちると書かれていても、実際にはメイク落としが必要になる製品も存在します。
また、逆に石鹸できちんと落ちるものは、油になじみにくくてメイク落としでは落ちないこともあります。
そこで、オフについても実験をしてみました。人工皮膚の2ヶ所に製品を塗り、左には石鹸の泡を、右はスクワランオイルをなじませて水で流しました。 結果は石鹸でも油でも、どちらでも簡単にオフできることが確認できました。
これなら石鹸はもちろん、界面活性剤で落とすタイプのクレンジングも、油で落とすタイプのクレンジングも、どちらでも落とせます。
したがって、メイク落としを避けたい人も、石鹸や洗顔料を避けたい人も、どちらも問題なく利用できるでしょう。
水ですすぐ程度なら落ちない
耐水性については、水で軽く洗う程度であれば落ちません。ですが、紫外線吸収剤は紫外線に反応するたびに効果を失っていくので、しっかり日焼けを防ぐにはこまめな塗り直しが必要です。
泳いだり汗をぬぐったりする都度、あるいは2時間おき程度に塗り直すよう、パッケージには書かれています。
SPF30以上の製品と併用しない
「ソーラーD サンスクリーン」は塗っているのが分からない仕上がりで、オフも簡単なので非常に使いやすいです。「ビタミンDが不足しそう」というストレスなく使えるのも、気に入りました。
毎日全身に使うには少し高価ですが、特に紫外線を避けがちな夏だけでも、これを使って行けたらよいなと思っています。 アレルギーなどで短時間の日光浴も難しい人にも、よい商品なのではないでしょうか。
ただし、SPF30以上の製品を一緒に塗ってしまうと、ビタミンDの生成に必要な波長が肌に届かなくなるとのこと。 「ソーラーD サンスクリーン」でビタミンDの生成を妨げない効果を得るには、併用する化粧下地やファンデーションなどのSPF値にも注意する必要があります。
外出の20分前までに塗ると効果的
紫外線大国であるオーストラリアでは、外出の20分前までに日焼け止めを塗ることを行政 が推奨しているそうです。これは、日焼け止めクリームを肌によくなじませることで、紫外線防止効果をしっかり発揮することが狙いです。
そのため、「ソーラーD サンスクリーン」の使い方も、日に当たる20分前に塗るようにとパッケージに書かれています。 確かに塗ってすぐはくずれやすいので、肌に密着するのを待ってから外に出た方がよいでしょう。
まとめ
「ソーラーD サンスクリーン」は、ビタミンDの生成を妨げない日焼け止めです。SPF50+・PA++++で汗・水に強く、生後6ヶ月から使えます。
落とすときは、石鹸でもメイク落としでもオフできます。 白浮きしないので肌色を問わずに使えますが、メイクアップ効果はありません。使い心地はしっとりしていて、肌になじむとシルキーな感触です。
何より、「ビタミンDが不足しそう」というストレスを感じずに紫外線対策できるのはありがたいと思いました。贅沢を言えば、もう少し惜しみなく使えるお値段だと助かりますが、日光浴が難しい季節だけでも、積極的に利用したいと思います。