【メンズ美容】肌質が知りたい!セルフチェックのやり方は?プロの診断はどこで受けられる?

この記事を書いた人
小鳥遊 文子
コスメコンシェルジュ

【保有資格】 ・2022年~:日本化粧品検定1級 ・2023年~:特級コスメコンシェルジュ/化粧品成分上級スペシャリスト(化粧品成分検定1級) 化粧品を信仰しない、フラットな目線からの記事作成を心掛けています。

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男性も、肌に気を遣うのが当たり前になりつつある昨今。せっかく時間とお金をかけるなら、効率よく効果的にお手入れしたいですよね。

そのためにはまず、自分の肌質を正確に把握することが大切です。肌質によって、適切なスキンケアや選ぶべき化粧品が異なるからです。

しかし、「自分の肌質が分からない」という男性も多いといわれます。

そこでここでは、自分で肌質を調べるやり方と、プロの診断が受けられる方法を紹介します。

自分の肌質を知って効果的にスキンケアしたい人は、ぜひ参考にしてください♪

男性の肌の基本的な特徴

肌は「性差」のある器官の一つで、男性の肌は女性の肌とは基本的な特徴が異なります。一般的に男性の肌は女性に比べて0.5mmほど厚いとされますが、女性に比べて脂肪層が少なく、水分量も少ない傾向があります。

そのため、みずみずしくやわらかい女性の肌に対して、男性の肌はキメが粗く乾燥しやすいといわれています。

また、男性の肌は高齢になっても皮脂量がほとんど減少しない点も特徴的です。思春期の頃に皮脂分泌量が増えるのは男女両方に共通しますが、女性の皮脂量が加齢とともに減っていくのに対して、男性の皮脂量は年を取ってもあまり変わらないのです。

ただし、肌は個人差も大きいため、すべての男性にこれらの特徴がそのまま当てはまるとは限りません。

肌質の種類と特徴

肌質

特徴・悩み

普通肌

(ノーマルスキン)

  • 水分・油分ともに適量
  • 季節の変わり目に乾燥やベタつきが気になることはあるものの、ニキビなどのトラブルは少なく、理想的な肌状態。

脂性肌

(オイリースキン)

  • 水分・油分ともに多い
  • 男性では2番目に多い肌質とされる。
  • 季節を問わずベタつき・テカリが出て、ニキビもできやすい。

混合肌

(コンビネーションスキン)

  • 油分は多いが、水分が少ない
  • 男性にもっとも多い肌質とされる。
  • 顔の中心部である鼻・額・あごはベタつくが、頬や口周りはカサつき、ニキビができることも。
  • 体調によって肌荒れしやすい。
  • 脂性肌と間違いやすいが、本質的には乾燥肌に近い状態

乾燥肌

(ドライスキン)

  • 水分・油分ともに少ない
  • 一年中カサついている。
  • しわっぽい。

敏感肌

(センシティブスキン)

  • 乾燥肌の人に多く見られるが、混合肌などにも見られる
  • バリア機能が低下しているので外的刺激に弱く、花粉やマスクなどの刺激で赤み・痛みなどのトラブルが生じやすい。
  • アトピーなどの皮膚疾患を伴う場合も。

肌質は水分・油分のバランスによって、大きく4つのタイプに分類されます。「普通肌/脂性肌/混合肌/乾燥肌」と呼ばれるものです。 男性は混合肌の人がもっとも多いとされ、次いで脂性肌の人が多いといわれています。

水分・油分バランスによる分類とは別に、「敏感肌」というものもあります

敏感肌については医学的な定義はありませんが、多くの人にとって問題にならない刺激でも過敏に反応してしまう場合に、敏感肌として扱われるのが一般的です。 敏感肌は乾燥肌の人に多く見られますが、混合肌で敏感肌の人もいます。

スキンケア・基礎化粧品の種類

化粧品にはさまざまな用途のものがありますが、肌の洗浄や保湿を目的とした化粧品を「スキンケア化粧品(単にスキンケアとも)」または「基礎化粧品」と呼びます。 多くの人にイメージしやすいところでは、洗顔料や化粧水などが該当します。

スキンケア化粧品の主な役割は、「肌を清潔に保つこと」と「肌の水分・油分のバランスを整え、すこやかで美しい肌に導くこと」の2つです。 商品によってはこれらに加えて、シミ・そばかすの予防やシワ改善、ニキビ予防・抗肌荒れなどの効果を持つものもあります。

アイテムの種類がたくさんあるので、どれがどう違うのか分かりにくいですが、一般的な分類としては以下の表のようになっています。

アイテムの種類

役割

クレンジング

(メイク落とし)

油性の汚れ(メイクや日焼け止め)を落とす。

洗顔料

ホコリや汗、皮脂を落とす。

化粧水

肌に水分を与える。

 

すべての肌質に水分補給が必要である一方、肌に浸透しやすい性質のため、化粧品の中でもっとも肌トラブルの報告が多いアイテムともいわれている。

美容液

明確な定義はないが、美容成分の補給にすぐれた商品が多い。

 

より高いスキンケア効果を求める人に適している。

乳液

水分・油分の両方をバランスよく与える。

 

ただし、成分構成の影響なのか、肌荒れしやすいという意見も。

クリーム

油分を与える。肌表面に膜を張ることで水分の蒸発を防ぎ、保護する。

 

乾燥が気になる人は、スキンケアの最後に塗っておくとよい。

オールインワン

化粧水・美容液・乳液・クリームなどの機能を兼ね備えた保湿アイテム。

 

ワンステップで保湿ケアが完了できるため、男性にも人気。

このように、スキンケア化粧品には用途に応じてさまざまな種類のものがあります。

ですが、必ずしもすべてのアイテムを使う必要はなく、肌質や好み、生活環境などを考慮しながら、自分に合ったものを取り入れるとよいです。

肌質を自分で調べる方法

  • 洗顔後の肌状態で判断する
  • 起床時の肌状態で判断する
  • 肌悩みから判断する

自分で肌質を調べたい人は、上記3つのいずれかの方法でおおよその肌質を把握することができます。

洗顔後の肌状態で判断する

もっとも簡単にセルフチェックできるのは、洗顔・入浴後の皮脂の出方を見て判断する方法です。

洗顔後にタオルで水気を拭き取ったら、そのまま何も付けずに15分ほど観察しましょう。

  • 15分経たずにカサつきやつっぱり感が出る→乾燥肌
  • 乾燥だけでなく痛み・痒みなどを伴う→敏感肌
  • 15分後には顔全体が皮脂でベタつく→脂性肌
  • 鼻や額に皮脂が浮いているが、頬や目元・口元は乾燥を感じる→混合肌
  • 15分経ってもつっぱり感もベタつきもなく、さらっとしている→普通肌

なお、観察している途中で乾燥やヒリつきなどを感じた場合は、その時点の状態で肌質を判断して構いません。無理をすると乾燥肌・敏感肌が悪化するので、15分にこだわらず、速やかに保湿しましょう。

起床時の肌状態で判断する

似たやり方に、起床時の肌状態から判断する方法もあります。保湿せずに眠った翌朝、目覚めた段階で顔全体が皮脂でベタついているようなら脂性肌です。

「鼻や額はベタつくが、頬や目元など部分的に乾燥している」という場合は、混合肌と判断できます。

ただし、この方法は保湿できない時間が長いため、乾燥肌・敏感肌の疑いがある人にはあまりおすすめできません。 「脂っぽいが、脂性肌なのか混合肌なのかが分からない」というときに限定して活用するとよいでしょう。

肌悩みから判断する

現在の肌悩みから判断する方法も、比較的分かりやすいと思います。

肌質

肌悩み

普通肌

  • ニキビはほとんどできたことがなく、カミソリ負けもしない。
  • 特別なスキンケアをしなくても、肌がキレイと言われることが多い。
  • 季節の変わり目などに多少、カサつきやベタつきを感じるはあるが、これといった肌悩みはない。

脂性肌

  • 朝しっかり洗顔しても、昼には顔全体がベタついてくる。
  • 暖房に当たると皮脂が出て脂っぽくなる。
  • 夕方になると肌がベタベタして不快。
  • まぶたの皮脂が目に滲みることがある。
  • 毛穴が詰まりやすく、ニキビもできやすい。

混合肌

  • ベタつきもカサつきも気になる。
  • 毛穴が目立ち、ニキビができることもある。
  • カミソリ負けする。

乾燥肌

  • 一年を通して肌のカサつきが気になり、粉を吹いたようになることもある。
  • しわができやすく、手荒れしやすい。
  • 洗顔やシェービングのあとは、保湿しないと乾燥する。
  • 小さく尖った角栓が毛穴に詰まることがある。
  • カミソリ負けする。

敏感肌

  • カミソリ負けしやすい。
  • シャンプーやボディーソープ、衣類などの「肌に触れるもの」によって、刺激やかぶれなどのトラブルを起こしやすい。
  • 花粉の季節や、季節の変わり目に肌荒れする。
  • アトピーやニキビなどの肌トラブルに悩まされることが多い。

プロに肌質診断してもらえるのはどこ?

  • デパートの化粧品カウンター
  • スマホのカメラを使ったオンライン肌測定
  • エステサロン
  • 美容クリニック

肌質はこれまで述べたようなやり方で、自分でもある程度調べることができます。しかし、自分で調べる方法では知識不足や思い込みなどから、間違った肌質が導き出されてしまうこともあります。

より正確に肌質を把握したいなら、プロに診断してもらうのがよいでしょう。プロの肌質診断では一般的に、測定器を使って肌の水分量・油分量を測って診断しますが、使用する測定器によって、測定できる項目が異なるようです。

プロに肌質診断してもらうやり方は、大きく上記4つの方法があるので一つずつ見てみましょう。

デパートの化粧品カウンター

プロに肌質診断してもらえる方法で、もっとも一般的なのはデパートの化粧品カウンターで測定してもらう方法です。

デパートに出店している化粧品ブランドの多くは、商品の提案に説得力を持たせる目的で、肌測定のサービスを行っています。 化粧品を売るためのサービスなので、測定自体は無料で受けられることがほとんどです。

デメリットは、男性向けブランドを除き、女性客に混ざって測定を受けなければならないことです。男性が受けに行っても問題ないのですが、人によっては居心地が悪いと感じるかもしれません。

また、独自理論で診断結果が導き出されるブランドもあるため、診断結果の信憑性はイマイチです。

スマホのカメラを使ったオンライン肌測定

無料で肌診断してもらえる方法には、スマホのカメラを使ったオンライン肌測定もあります。化粧品ブランドや美容系メディアが提供しているサービスで、スマホで撮影した写真をもとに、AIが肌の状態を診断します。

スマートフォンとインターネット環境さえあれば自宅で好きなときに診断が受けられますし、人目が気になることがなく、お店の人に商品をおすすめされることもないので気楽です。

デメリットは診断結果の信憑性が低いこと。これは、スマホのインカメラの性能や、照明などの撮影環境によって肌の写り方が変わってしまうからです。

あくまで参考程度の情報と考えるのがよさそうですが、興味がある人は「肌質診断 アプリ」で検索すると、該当するサービスがいろいろ出てきます。

エステサロン

エステサロンでも、肌質診断をしてもらえることがあります。ただし、すべてのエステサロンに測定器があるわけではなく、大手サロンでも測定器を置いているのは都市部の店舗のみということもあるようです。

肌質診断して欲しい人は、無料カウンセリングを予約するときに確認してみるとよいでしょう。

なお、エステティシャンは国家資格ではなく、エステサロンは医療機関ではないため、診断結果やコースの提案が医学的根拠に基づいたものとは限らない点に注意が必要です。

美容クリニック

シミ取りレーザーなどの肌治療や美容整形を検討している人は、美容クリニックで肌質診断してもらう方法も考えられます。美容皮膚科や美容外科、形成外科などの、美容系自由診療ができるクリニックで、肌質診断をしてもらえるところを探してみるとよいでしょう。

クリニックなら医師に診断してもらえて、肌に触るのも医療資格を持った医師や看護師だけなので安心です。

ただし、クリニックによっては肌質診断を行っていないこともあるため、事前の確認が必要です。

また、肌質診断は病気・ケガの治療ではないため、保険が利きません。クリニックによって「カウンセリング+肌測定で数千円」というところもあれば、「各種美容施術に肌測定の料金も含まれる」というところもあるなど料金はまちまちです。

したがって、クリニックの肌質診断を受けるときは料金も確認しておくと安心です。

まとめ

肌質を知りたいときは、洗顔後の肌状態を観察するとある程度判断できます。また、肌悩みからも肌質を推測できるので、記事を参考に考えてみてもよいでしょう。

プロの診断を受けたい場合は、もっとも信憑性の高い結果が得られるのは美容クリニックです。ただし、すべてのクリニックで肌質診断できるわけではないため、事前の確認が必要です。

また、肌質診断は保険が利かないため、料金も確認しておくと安心です。