海外生活の必需品として挙げられることの多いミセラーウォーターですが、近頃は日本でも人気が高まっています。ですが「ミセラーウォーターは便利そうだけど、洗い流さないから何だか肌に悪そう」という人もいますよね。
そこでここでは肌への影響が心配な人のために、ミセラーウォーターの特徴と肌に悪いといわれる原因、メリット・デメリットを解説します。
ミセラーウォーターが肌に悪いか気になる人は、参考にしてください♪
ミセラーウォーターの特徴と、普及した背景
水を使わない洗顔・クレンジングがミセラーウォーター
ミセラーウォーターを一言で説明するなら、「コットンでふき取るだけの、洗い流しがいらないリキッド状の洗顔・クレンジング」です。「水クレンジング」とも呼ばれます。
「ミセル」とは“水に界面活性剤を、ある濃度以上に溶かし込んだときにできる、極小の球状物質”のこと。
界面活性剤の「水になじみやすい性質」と「油になじみやすい性質」を利用することで、洗顔・クレンジングの役割を果たすものがミセラーウォーターです。
硬水の国では主流の洗顔・クレンジング方法
日本で一番ポピュラーな洗顔方法といえば、水・ぬるま湯+洗顔料を使う洗い方でしょう。クレンジングもクレンジング剤をなじませたあと、最後は水かぬるま湯ですすぐ人が大半だと思います。
ですがこれは水道水が軟水だからできること。ミネラル分の多い硬水で同じ洗い方をすると、水に含まれるミネラルで肌がごわごわになってしまうのです。軟水と違い、石鹸や洗顔料の泡立ちも悪いです。
ヨーロッパのほとんどの国は水道水が硬水のため、日本のように水道水で顔を洗うことができません。そのためフランスやドイツなどの洗顔・クレンジングは、ミセラーウォーターを使う方法が主流なのだそうです。
日本にも軟水でない地域は意外と多い
「ミセラーウォーターは硬水の国の洗顔方法」と聞くと、水質に恵まれた日本に住んでいる人には関係ないと思うかもしれませんね。
ですが日本も水源によって水の硬度が異なるため、すべての地域が軟水というわけではありません。WHO基準で硬水の次に硬い、やや硬めの水質の「中硬水(60~120ml/L)」に該当する地域も意外に多いのです。
特に硬度が高いのは木更津と沖縄ですが、関東と九州も中硬水の地域がたくさんあります。
敏感肌・乾燥肌が気になる人の中には、「実は水道水が肌荒れの原因」という人もいるかもしれませんね。
ミセラーウォーターは肌に悪いの?
肌に悪いといわれる原因その1:界面活性剤
ミセルウォーターが肌に悪いと思われやすい原因の一つは、界面活性剤に対する誤解です。「ミセルウォーターは界面活性剤が含まれているから、肌に悪いのでは?」と思われがちですが、すべての界面活性剤が肌に悪いわけではありません。
界面活性剤には種類があり、肌への悪影響が問題になるのは「石油から作られた合成界面活性剤」のみ。
それ以外の天然系原料による界面活性剤であれば、肌への毒性は低いとされています。
肌に悪いといわれる原因その2:メイクオフ成分が肌に残る
ミセルウォーターに不安を感じる人がいる原因の2つめは、「洗い流し不要=メイクオフ成分が肌に残ること」です。
確かに普通のメイク落としや洗顔料を塗ったままにしたら、肌トラブルを起こしてしまいますよね。
ですがミセラーウォーターは洗い流さない前提で作られているので、メイクオフ成分も化粧水などに使われるマイルドな成分が使用されています。
製品自体も敏感肌のことを考えた低刺激処方のものが多いため、肌に負担をかけない洗顔方法としても注目されています。
肌に悪いといわれる原因その3:ふき取るときの摩擦
ミセルウォーターで肌を傷める最大の原因は、ふき取るときの摩擦です。
ミセラーウォーター自体は肌にやさしい製品がほとんどですが、強くこすったり、肌当たりの悪いコットンを使えば当然肌は傷みます。
ミセラーウォーターで肌を傷めないためには、肌当たりのよいコットンで力を入れずにふき取ることが大切です。
肌に悪いといわれる原因その4:保湿力が足りない
ミセラーウォーターは化粧水の機能も兼ね備えているので、これで拭くだけでメイク落としから保湿までを完了できます。
ですがあくまで化粧水なので、人によってはミセラーウォーターだけでは保湿力が足りないこともあるでしょう。乾燥したまま放置するのは、しわや毛穴目立ちなどのトラブルを引き起こします。
保湿力が足りないと感じるときは、クリームなどを併用しましょう。
ミセラーウォーターのメリット・デメリット
ミセラーウォーターのメリット
- 水質が悪い地域でも肌を傷めずに洗顔・クレンジングができる
- 敏感肌でも使える製品が多い
- 寝室やリビングでくつろぎながら洗顔・クレンジングができる
日本で使う場合の一番のメリットは、「洗面所に行かずに洗顔・メイク落としができること」ではないでしょうか。
寒いときや疲れているときに、水道まで移動してバシャバシャ洗うのはとても億劫なもの。そんなときにコットンで拭くだけのミセラーウォーターがあれば便利です。病気やケガ、障害などで動作が制限されるときにも重宝するでしょう。
ミセラーウォーターのデメリット
デメリットは濃いメイクは落とせないこと。ウォータープルーフのファンデーションや落ちにくいアイメイクには、洗浄力の高いメイク落としを別に用意する必要があります。
そして洗い流さずに使える反面、「使用後のヌルつき・被膜感が気になる」と感じる人もいるでしょう。これについては国内で使う分には、ふき取ったあとの感触が気になるようなら洗い流しても構いません。
洗い流す場合は改めて、化粧水などで保湿しましょう。
ミセラーウォーターのおすすめ商品7選
①ビフェスタ ミセラークレンジングウォーター
メイク汚れだけでなくPM2.5や黄砂、花粉、ホコリなどの汚れもしっかりオフ。朝のふき取り化粧水としても使えて、「クレンジング」「洗顔」「化粧水」がこれ1本で完了できます。
一般的なグルーのものであれば、まつエクにも使えます。リニューアルで保湿成分が新配合されたことで、摩擦が15%軽減。プチプラなのにたっぷり大容量だから、ケチらずに毎日気軽に使えます。
ラインナップは肌悩みに合わせて選べる3種類。
- センシティブ:揺らぎやすい肌、ニキビ・肌荒れが気になるに。抗炎症成分、モイストバリア成分配合。
- ブライトアップ:毛穴に詰まった汚れやくすみが気になる肌に。ビタミンC誘導体とAHA配合。
- モイスト:乾燥・うるおい不足が気になる肌に。2つの保湿成分配合。
価格は本体400ml 1,210円、詰め替え用360ml 990円。
②unlabel「モイストボタニカル ミセラークレンジングR」
天然由来成分85%の高保湿ミセラークレンジング。植物由来のミセル粒子が、メイク汚れ・毛穴汚れをやさしく除去します。ウォータープルーフマスカラも落とせて、まつエクにも使用可能。
7種のフルーツ成分がくすみの原因となる古い角質をやさしく取り除き、透明感のある美肌へ導きます。
香料・着色料・鉱物油・パラベン・アルコール・シリコン・タルク・動物性原料を使わない無添加処方なので、敏感肌にも安心です。
価格は500ml 1,320円。
③ラ ロッシュ ポゼ「ミセラークレンジングウォーター」
化粧水とメイク落としの1本2役。フランスの天然水「ターマルウォーター」配合で、肌をやわらげながらバリア機能をサポートします。
ニキビのもとになりにくい処方で、アルコールとパラベンは含まれていません。口コミ評価が高く、敏感肌の人にも支持されています。
価格は200ml 2,860円。
④ビオデルマ「サンシビオ エイチツーオー D」
コットンでふき取るだけでメイク落とし+洗顔+うるおいケアができるスグレモノ。マスカラなどのアイメイクも落とせます。
独自の「D.A.F*複合体保湿成分」配合で、敏感肌をやさしく保湿します。
口コミでの評判もよく、アットコスメのリキッドクレンジング部門では1位を獲得。皮膚科で使用されることもあるようです。
価格は250ml 2,530円。100mlと500mlも選べます。
⑤Koh Gen Do「クレンジングウォーター」
うるおい成分を95%以上含むクレンジングウォーターです。ミネラル豊富な温泉水とシラカンバ樹液、6種のハーブが、クレンジングしながら肌のうるおいを保ちます。
ウォータープルーフのポイントメイクも素早く落とし、ベタつきや被膜感も残しません。香料・合成色素・石油系鉱物油・アルコールは不使用です。
価格は380ml 3,520円。
⑥dプログラム「エッセンスイン クレンジングウォーター」
コットンで拭くだけでメイク落とし・洗顔・保湿ケアをしながら、肌荒れまで防いでくれる薬用クレンジングウォーターです。有効成分はグリチルリチン酸ジカリウム。
朝の洗顔代わりにも使えます。揺らぎやすいデリケートな肌のために、パラベン・エチルアルコール・鉱物油・香料・着色料は使用していません。
価格は180ml 2,750円。
>>エッセンスイン クレンジングウォーターの公式サイトはこちら
⑦プレディア「プティメール ミネラル ウォーター クレンズ」
メイクや毛穴汚れ、不要な角質まですっきり落としてくれる水クレンジング。海洋深層水、温泉水、ローズマリー葉水、ミセルウォーター配合で、クレンジングしながら肌のコンディションも整えます。
詰まり毛穴・角層肥厚毛穴・ベタつきが気になる人にもおすすめ。朝のふき取り洗顔としても使えます。爽やかなフレッシュマリンフローラルの香り。
価格は300ml 1,760円。
まとめ
ミセラーウォーターとは、「コットンでふき取るだけの、洗い流しがいらないリキッド状の洗顔・クレンジング」のこと。もともとは洗顔に適さない水質の国が多い、ヨーロッパの洗顔・クレンジング方法として普及したものですが、その手軽さから日本でも使う人が増えています。
低刺激処方の製品も多く、上手に使えば肌への負担が少ないことから、敏感肌のための洗顔方法としても人気です。
国内でもさまざまなメーカーのものが売られているので、興味がある人は一度試してみてはいかがでしょうか。
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