「朝起きて、『今日は肌の調子がいいぞ!』と思ったのに、スキンケアしたら謎の汚いカスが。お手入れ前の方がキレイって、どういうこと!?」
「お出かけ前にメイクしたら、白いカスがポロポロ出て、洗顔からやり直し。急いでるのに(涙」
スキンケアやメイクのときに、「モロモロ」と呼ばれるカスが出て困ることはありませんか?夜ならまだしも、朝の身支度のときにモロモロされると、出かける意欲までそがれてしまいますよね。
今回はスキンケアやメイクのモロモロで悩んでいる人のために、化粧品のカスが出る原因と対策方法について解説します。
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スキンケアやメイクでモロモロする原因
モロモロの正体は浸透しきれなかった化粧品
スキンケア後に肌をこすったときや、化粧下地やファンデーションを重ねたときに白や灰色のカスが出てしまうことはないでしょうか?
皮剥けしているわけでもないのに出てくる、消しゴムのカスのようなものの正体は、肌に浸透しきれなかった化粧品です。口コミなどでは、「モロモロ」の通称で親しまれて(?)いますね。
私個人の経験では、大切な用事がある日に限ってモロモロが出てきて、身支度を妨げられる気がします。「ちょっとコンビニに行くだけ」みたいなときは、そうでもないような・・・。
肝心なときほどモロモロするのを解決すべく、原因と対策方法を調べましたので、同じお悩みの人はこの記事で一緒に学びましょう。
モロモロになりやすい成分
化粧品の成分には、「モロモロになりやすい成分」とそうでない成分があります。モロモロになりやすいのは、分子が大きくて肌に浸透できない成分です。
具体的にはシリコーン、増粘剤、ヒアルロン酸、コラーゲンといったものが挙げられます。
シリコーン
モロモロが出やすい成分の一つは、シリコーンです。成分表示での表示例を挙げておきましょう。
【一般化粧品】
- ジメチコン
- アモジメチコン
- シクロペンタシロキサン
- トリメチルシロキシフェニルジメチコン
【医薬部外品・薬用化粧品】
- メチルポリシロキサン
- 高重合メチルポリシロキサン(1)
- アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体
- デカメチルシクロペンタシロキサン
- メチルフェニルポリシロキサン
成分表示にこういう名前が出てきたら、シリコーンです。
私たちが実感しやすいところでは、保湿力の高いスキンケア製品をさらっとした使用感に調整してくれるのがシリコーンで、化粧下地などの皮脂吸着パウダーとしても使われています。
また、たとえばファンデーションなどの顔料をシリコーンでコーティングすることで、成分の酸化を抑えるといった使い方もよく見られます。
安定性が高いので劣化しにくく、成分自体の安全性も高いため、敏感肌向けの製品にも使いやすい成分とされています。
ただし、分子が大きく肌に浸透しないため、肌表面に残ったシリコーンがモロモロになってしまうことがあります。
増粘剤
「カルボマー」「キサンタンガム」といった『増粘剤』も、モロモロになりやすいです。増粘剤はとろみを付けたり、ゲル状にするための成分です。
増粘剤でとろみを付けることで、塗るときにたれ落ちにくくなりますし、ゲル状にすれば、みずみずしい使用感を実現できるメリットがあります。
ですが、これらの成分も分子が大きく肌に浸透しないため、肌表面に残った増粘剤がモロモロになってしまうのです。
ヒアルロン酸・コラーゲン
美容成分として大人気のヒアルロン酸やコラーゲンも、分子が大きいのでモロモロになりやすいです。
ですが、ハリやうるおいが気になる人にとって、魅力的な成分であることは多くの人が知る通り。何とも悩ましいですね。
モロモロを出さないための対策方法
モロモロが出る=悪い成分ではない
モロモロの原因は特定の成分なので、その成分を避けられれば話が早いです。
ですが、モロモロが出る成分は悪いものではなく、使用感や効果などに貢献してくれるという点で非常に有用です。
化粧品の品質の向上に大きくかかわる成分であるだけに、排除するのはなかなか難しいでしょう。
スキンケアはこすらずハンドプレスでなじませる
モロモロが出るのは基本的に、「モロモロが出やすい成分」+「摩擦」の2つの条件が重なったときです。
したがって、モロモロが出やすいスキンケアを使うときは、こすらずにハンドプレスでなじませるとよいです。
スキンケアは前のアイテムが浸透してから重ねる
時間がないときや疲れているときはつい、前のアイテムが浸透するのを待ちきれず、化粧水・美容液・クリームと次々と重ねてしまいたくなります。
ですが、浸透できなかったスキンケアが肌に蓄積された状態だと、より一層モロモロが出やすくなってしまいます。
面倒でも、スキンケアは前のアイテムが浸透するのを待ってから重ねるようにしましょう。
育児中などでスキンケアに時間をかけられないときは、「化粧水と美容液だけ」など、2アイテム以内でお手入れを完了できる製品を選ぶとよいです。
スキンケアアイテムを付けすぎない
スキンケアをたくさん塗りすぎるのも、モロモロが出やすくなります。モロモロを避けるには、「適量できちんとうるおうスキンケア」を選ぶのがおすすめです。
また、塗る量だけでなく、重ねるアイテム数が増えるほど、モロモロが出やすくなる傾向もあるようです。(製品によっても異なります。)
特に朝のお手入れで、日焼け止めやメイクを重ねたいときは、スキンケアは夜より控えめにし、余分な油分はティッシュオフします。こうするとモロモロが出にくく、メイクも浮きにくいです。
ちなみに私が「大事な用事の日ほどモロモロする」と感じたのも、大事な日だからと、保湿しすぎていたことが仇になっていたようです(^^;
オールインワンジェルを避ける
製品にもよりますが、オールインワンジェルは独特のプルンとした質感を出すために、「カルボマー」などの増粘剤を配合しているのが一般的です。増粘剤がモロモロの原因になりやすいことは、先ほど勉強しましたよね。
さらに、オールインワンジェルはジェルという形状のため、浸透しきれずに肌表面に残ってしまいやすいという問題もあります。そのため、モロモロを避けたいのであれば、オールインワンジェルは避けた方がよいかもしれません。
ですが、それでもオールインワンジェルを使いたい人もいるでしょう。その場合は、以下の点に注意するとモロモロを改善できる可能性があります。
- たくさん塗りすぎない
- すり込まずにハンドプレスでなじませる
- メイクはジェルが浸透してから
メイクはスキンケアがなじんでから
メイクをするときは、スキンケアが肌になじむのを待ちましょう。モロモロの主な原因は「肌表面に残ったスキンケア」なので、肌になじみ切る前にメイクを重ねると、モロモロが出てしまいます。
この状態からキレイにメイクするには、一度全部洗い流して、スキンケアからやり直さなければならず、余計に時間がかかってしまいます。
そうなるよりは、スキンケアの浸透を辛抱強く待った方が効率的です。手持無沙汰なようなら、スキンケアがなじむのを待つ間、歯磨きなど他の用事をしていましょう。
ファンデーションはスポンジやブラシで塗る
ファンデーションを指で塗るのも、摩擦が生じやすいのでモロモロの原因になります。リキッドファンデーションやクリームファンデーションなどは、スポンジやブラシで塗ると、モロモロが比較的出にくいです。
ただし、それでも強くこするとモロモロがでます。特にスポンジを使う場合は、すべらせる動作はなるべく控え、ポンポンと軽く叩くようになじませるのがおすすめです。すべらせるときはごく軽く、肌をこすらないようにしましょう。
パウダーファンデーションの場合は付属のパフで塗りますが、その場合も強くこするとモロモロが出ます。パフをやさしくすべらせるように塗り、顔を手のひらで押えて密着させましょう。
まとめ
スキンケアやメイクのモロモロは、化粧品に含まれる成分が原因です。以下の成分は分子が大きく肌に浸透しないため、これらの成分が含まれている化粧品はモロモロが出やすいです。
- シリコーン
- 増粘剤
- ヒアルロン酸
- コラーゲン
モロモロを防ぐ方法としては、肌をこすらないことと、量をたくさん塗りすぎないことが基本です。特にオールインワンジェルは増粘剤が配合されていてモロモロが出やすいため、肌にすり込まずにハンドプレスでなじませるなどのコツがいります。