【完全油脂クレンジング】エステル油・ミネラルオイルフリーの油脂系クレンジング11選

この記事を書いた人
小鳥遊 文子
コスメコンシェルジュ

【保有資格】 ・2022年~:日本化粧品検定1級 ・2023年~:特級コスメコンシェルジュ/化粧品成分上級スペシャリスト(化粧品成分検定1級) 化粧品を信仰しない、フラットな目線からの記事作成を心掛けています。

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「油脂系クレンジングなら乾燥しないと聞いたのに、油脂系クレンジングの紹介記事はエステル油が入っているものばかり。エステル油・ミネラルオイルフリーの商品はないの?」

ここでは完全油脂クレンジングを求めている人のために、エステル油・ミネラルオイルフリーのおすすめ商品11選を紹介します。

一部、わずかにエステル油が含まれている商品もありますが、基本的にはメイク落としのためのオイル成分が油脂だけの商品を厳選しました。

肌を乾燥させたくない人や、毛穴ケアのためのクレンジングオイルを探している人は、参考にしてください♪

油脂系クレンジングとは?メリット・デメリット

クレンジングオイルの一種

「油脂系クレンジング」とは、クレンジングオイルの一種です。オイルタイプのクレンジングに使われる、メイク落としのためのオイル成分は大まかに3種類あります。

  • エステル油(エチルヘキサン酸セチル、トリエチルヘキサノインなど)
  • ミネラルオイル(炭化水素油の一種、鉱物油)
  • 油脂(オリーブ果実油、アルガンオイルなど)

どのタイプのオイルを使っているかによって、メイクの落ちやすさや肌への脱脂力が変わってきます。「エステル油+ミネラルオイル」など、2種類以上を同時に配合することもあります。

クレンジングオイルはメインに使われているオイルの種類によって、いくつかのタイプのものが流通しています。 その中で、オリーブ果実油やアルガンオイルなどの「油脂」が主なオイル成分として使われているクレンジングオイルが、「油脂系クレンジング」と呼ばれています。

美容系YouTuberのかずのすけさんが「毛穴ケアによい」と紹介したことで消費者の注目を浴び、クレンジングの一ジャンルとして確立されました。

オイル成分が油脂のみは「完全油脂クレンジング」

油脂系クレンジングの中でも、メイク落としのためのオイル成分が油脂のみのものは、「完全油脂クレンジング」と呼ばれることがあります。

メイク落とし成分としてよく使われる油脂には、オリーブ果実油やコメヌカ油、アルガンオイルなどがあります。

なお、クレンジングオイルに「ホホバ種子油」が配合されていることがありますが、ホホバ種子油は油脂ではありません。

ホホバ種子油は「ロウ」なので、リップスティックを固めるための「ミツロウ」などの仲間になります。(化粧品の成分は基本的に、「化学的な構造がどうなっているか」によって分類されることが多いです。)

【メリット】乾燥肌にやさしく、メイク落とし効果も高め

クレンジングオイルはよく落ちる反面、乳化の際にメイク汚れと一緒に必要な皮脂も取り去らることで、肌を乾燥させてしまうことがデメリット。

ですが、「油脂系クレンジング」に限っては乳化に必要な界面活性剤が少なく、その結果として脱脂力が低いので、乾燥肌にもやさしいといわれています。

油で汚れを溶かすので、メイク落とし効果もそこそこ高め。「油脂」は皮脂に近い成分なので、肌なじみも抜群です。

肌をやわらかくする作用があるので、キメや毛穴・ゴワつきのケアに適した成分でもあります。

【デメリット】濃いメイクは落としきれない場合も

油脂系クレンジングの一番のデメリットは、ミネラルオイルメインなどの一般的なクレンジングオイルに比べるとメイク落とし効果が劣ること。濃いメイクは落としきれない場合もあります。

安く量産できるミネラルオイルや合成成分のエステル油に比べると、値段も高め。製品の種類も少ないです。

また、植物を原料としているため、アレルギーが比較的起こりやすいこともデメリットです。特にマカデミア種子油やアルガンオイルが配合されているものは、ナッツアレルギーの人は注意が必要です。

また、油脂はアクネ菌のエサになるため、ニキビの原因になることもあります。ニキビ肌の人や脂性肌の人が使うときは、肌に油脂が残らないよう洗顔料でW洗顔しましょう。

完全油脂クレンジングの選び方

成分表示をよく確認する

「油脂系クレンジング」と呼ばれるものでも、メイク落としのためのオイル成分が「油脂のみ」という商品はかなり限られます

ほとんどの商品はメイクを落とし効果の向上などの目的で、エステル油やミネラルオイルを一緒に配合しており、そうした商品は「ハイブリッド」と呼ばれています。

合う人にはメリットのある配合で悪いものではありませんが、乾燥肌・敏感肌の人には脱脂力が強過ぎる場合もあり、満足な使い心地ではない可能性があります。

肌へのやさしさを重視したい人は成分表示をよく確認し、エステル油やミネラルオイルが含まれていない商品を選びましょう。メイク落とし効果は少々犠牲になりますが、肌への負担は格段に少なくなります。

エステル油の見分け方

ミネラルオイルは成分表示にも「ミネラルオイル」と書かれているので、誰でも避けられます。

問題はエステル油の見分け方です。エステル油にはさまざまな種類のものがあるため、化学や化粧品成分の知識がない人が見分けるのは難しいかもしれません。

化粧品成分として使われるエステル油の成分表示名には、以下のものがあります。

  • トリエチルヘキサノイン
  • ミリスチン酸イソプロピル
  • エチルヘキサン酸セチル
  • イソノナン酸イソノニル
  • トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルなど

なお、ミネラルオイルもエステル油も、それ自体は悪い成分ではありません。ですが、メイク落とし成分として使う場合には多量の界面活性剤とセットにしないと乳化できないため、そのことが肌を乾燥させる原因になります。

あくまで「メイク落とし成分として使われている場合は、乾燥肌の人は注意が必要」ということです

エステル油・ミネラルオイルフリーの油脂系クレンジング11選

※印の商品は、少量のエステル油が含まれています。苦手な人はご注意ください。

①※エリデン|おひさまでつくったクレンジングオイルe

オイル成分は、コメヌカ油をメインに構成されています。エステル油やミネラルオイルはほぼ入っていません。

「ミリスチン酸オクチルドデシル」というエステル油がわずかに含まれていますが、ごく少量なので影響は少ないと思われます。

植物油が複数種配合されているので、アレルギーがある人は注意が必要ですが、成分の種類が少なく、添加物も入っていないため、基本的には肌にやさしい処方です。

防腐剤・鉱物油・着色料・香料・エタノール・シリコン無添加。容量・価格は150ml 1,320円。

コメヌカ油、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、スイゼンジノリ多糖体、ハトムギ種子エキス、アボガド油、スクワラン、カニナバラ果実油、ホホバ種子油、トコフェロール、ダイズ油、グリチルレチン酸ステアリル、水、ミリスチン酸オクチルドデシル

②トゥヴェール|界面活性剤ゼロ マイルドクレンジングオイル

界面活性剤を一切排除した油脂系クレンジングです。乳化のための界面活性剤が入っていないので、洗い流さずに拭き取って使います。

メイク落とし成分はオリーブ種子油を中心に、シリコーンオイルも配合されているので、メイクも比較的落としやすいようです。

植物エキスや精油、エタノールも少量含まれているため、万人に使えるわけではありませんが、界面活性剤が合わない人にはよい商品です。

使い方は3~4プッシュをメイクになじませてティッシュオフしたあと、洗顔料でW洗顔します。消費期限は未開封で1年、開封後は6ヶ月です。

容量・価格は180ml(約2ヶ月分) 2,500円。

オリーブ種子油(植物油、メイク溶解)、カプリリルメチコン(揮発性シリコーン、メイク溶解)、カプリリルグリコール(多価アルコール、防腐)、アロエベラ葉エキス(植物エキス、保湿)、冬虫夏草エキス(植物エキス、保湿)、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(ビタミンC誘導体、保湿)、トコフェロール(ビタミンE、抗酸化)、レモン油(精油、香料)、レモン果皮油(精油、香料)エタノール(エキス溶解)、水

③エリザヴェッカ|90%天然オリーブクレンジングオイル

参照元:iHerb

韓国コスメの油脂系クレンジングです。オリーブ果実油を90%以上配合しています。マカデミア種子油やひまわり種子油、ティーツリー葉油などのエモリエント成分も配合。

乳化のための成分も3種類配合されており、メイク落ちは比較的悪くないようです。 アレルギーがある人は注意が必要な成分も含まれていますが、基本的には低刺激な処方です。

大容量・低価格なので惜しみなく使えますし、肌に合えばよい商品ではないでしょうか。

容量・価格は300ml 2,030円。

オリーブ果実油(91.46%)、 トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、 オリーブ油PEG-7エステル、 PEG-7ヤシ酸グリセリル、 マカデミア種子油、 ひまわり種子油、 ティーツリー葉油、 酢酸トコフェロール、 BHT、 ホホバ種子油、 スクワラン、 アボカドオイル、 アルガニアスピノサ核油

④※魔女工房|ピュアクレンジングオイル

こちらも韓国コスメで、主な油脂としてダイズ油が使用されています。ブドウ種子油、野菜油、オリーブ果実油、各種精油や植物エキスも配合されています。

エステル油の「トリ(カプリル酸 /カプリン酸)」が含まれているので厳密には「エステル油フリー」ではありませんがが、配合量は少ないので、アレルギーでなければあまり気にしなくてもよいかもしれません。

乳化剤も「テトラオレイン酸ソルベス-30」のみで、成分表示の3番目に書かれているので、そこまで多くない=製品の脱脂力は低めと予想されます。 口コミによると、メイク落とし効果は一般的なクレンジングオイルより低めのようです。

容量・価格は200ml 2,900円。

ダイズ油、セイヨウハシバミ種子油、テトラオレイン酸ソルベス-30、ブドウ種子油、野菜油、オリーブ果実油、トリ(カプリル酸 /カプリン酸)グリセリル、オレンジ果皮油、オリーブ殻油、ホホバ種子油、スクワラン、ティーツリー油、ラベンダー油、水、BG、トコフェロール、ヒマワリ種子油、コメヌカ油、ババス油、月見草油、ラウリン酸イソアミル、ツバキ種子油、アルガニアスピノサ核油、アロエベラ葉エキス、グリセリン、イチョウ葉エキス、デシルグルコシド、サボンソウ葉エキス、チャ葉エキス、1,2-ヘキサンジオール、コメ発酵液、リモネン、リナロール

⑤アルガンビューティー|AGB クレンジングオイル

メイク落とし成分はコメヌカ油をメインに、アルガンオイルを10%配合。保湿成分には各種植物エキスとスクワランを配合しています。

ウォータープルーフのファンデーションは落とせないことがありますが、毛穴ケアしたい人に人気があります。劇的に角栓が取れるわけではないものの、ゴワつきが改善するなどの口コミがありました。

酸化防止剤が入っている程度で、添加物らしい添加物はなし。植物系のアレルギーがある人は注意が必要ですが、基本的には肌にやさしい処方です。

容量・価格は150ml 3,080円。

コメヌカ油、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、アルガニアスピノサ核油、イソステアリン酸PEG-3グリセリル、アルニカ花エキス、フユボダイジュエキス、セイヨウオトギリソウ花/葉/茎エキス、セージ葉エキス、セイヨウノコギリソウエキス、ゼニアオイ花エキス、トウキンセンカ花エキス、スギナエキス、カミツレ花エキス、スクワラン、トコフェロール

⑥GH-Labo|こめ油クレンジングオイル

コメヌカ油と乳化剤1種類のみでできた、とてもシンプルなクレンジングオイルです。

つっぱり感のない洗い上がりで、それでいてすすぎ後の油膜感もありません。

比較的アレルギーが起こりにくい処方で、敏感肌にも使いやすい商品です。

容量・価格は160ml 1,920円。

コメヌカ油、テトラオレイン酸ソルベス30

⑦GH-Labo|ひまわりオイルクレンジング

こちらもGH-Laboが作る、シンプル処方の完全油脂クレンジングです。配合成分はヒマワリ種子油、テトラオレイン酸ソルベス30の2種類のみ。

使っている成分の種類が非常に少ないので、アレルギーのリスクも低いです。精油などの刺激になりやすい成分を使っていないので、敏感肌にもおすすめです。

容量・価格は160ml 1,920円。

ヒマワリ種子油、テトラオレイン酸ソルベス30

⑧SHIRO|ごまクレンジングオイル

ゴマ油と乳化剤1種類の、合計2種類の成分だけでできたクレンジングオイルです。

成分の種類が最小限で、添加物も含まれていないので、アレルギーが起こりにくく肌にやさしい処方です。ただし、ゴマアレルギーの人は使用をお控えください。

口コミによると、「ゴマ油の香り」はそこまで強くないとのこと。しっとり洗い上がるので乾燥肌にも使いやすいようです。

容量・価格は150ml 4,400円。

ゴマ油、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル

⑨ファミュ|ブリリアント クレンジングオイル

韓国コスメの完全油脂クレンジングです。ツバキ種子油をはじめ、9種類の油脂を贅沢に配合。

他に美容に関わる成分としては、抗炎症作用を持つ「ビサボロール、ウルソル酸」、引き締め成分の「アトラスシーダー樹皮油」などが配合されています。

ナッツ由来成分や植物系成分が多いため、アレルギーがある人は注意が必要です。 ですが、たっぷりの油脂と少量の乳化剤でメイクを落とす処方なので、肌を乾燥させずにしっとりと洗い上がります。

メイク落とし効果がそれほど高くなく、使用期限も9ヶ月ほどと短いですが、「エステル油・鉱物油フリー」という条件はしっかり満たしています。

容量・価格は125ml(約3ヶ月分)7,480円。

*ラウリン酸スクロース、オリーブ油脂肪酸ソルビタン

ツバキ種子油、オリーブ果実油、マカデミアナッツ油、ヒマワリ種子油、コメ胚芽油、パーム油、ブドウ種子油、ルリジサ種子油、カニナバラ果実油、ヤシ脂肪酸スクロース、ラウリン酸スクロース、オリーブ油脂肪酸ソルビタン、ビサボロール、トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、ルチン、ウルソル酸、アトラスシーダー樹皮油、ラベンダー油、マツリカ油

⑩セフィーヌ|ナチュラルクレンジングオイル

オリーブ果実油をはじめ6種類の油脂を配合した、完全油脂クレンジングです。

「グリチルレチン酸ステアリル」と「オウゴン根エキス」、「ラベンダー油」が配合されていることから、肌の炎症を抑えることを意識した処方と推測されます。

一般的なシアノアクリレート系グルーのものであれば、マツエクにも使えます。W洗顔不要。しっとりした洗い上がりなので、乾燥肌におすすめです。

サロン専売品ですが、公式サイトからも購入できます。 容量・価格は175ml 4,950円。

オリーブ果実油、ヒマワリ種子油、サフラワー油、ブドウ種子油、ポリソルベート85、トリオレイン酸ソルビタン、コーン油、ヒマシ油、ホホバ種子油、スクワラン、トコフェロール、コメ胚芽油、グリチルレチン酸ステアリル、オウゴン根エキス、ラベンダー油

⑪セラヴェール|プラチナム クレンジングオイル

言わずと知れた、油脂クレンジングの火付け役となった商品です。 油脂成分はマカデミア種子油をメインに、5種類を配合。エモリエント成分にスクワランも配合されています。

アトピー肌の方が開発されたということで、基本的に低刺激な処方になっていますが、体質には個人差があるため、合わない人もいます。アレルギーや苦手な成分がある人は、成分表示をよく確認してから購入しましょう。

また、個人的には「マカデミア種子油の濃度が高そうだけれど、毎日使ってもナッツアレルギーにならないのかな?」という点が気になっています。(アレルギーに詳しくないので、見当違いな懸念でしたら申し訳ありません。)

容量・価格は120ml 3,800円。

マカデミア種子油、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、スクワラン、トリイソステアリン酸PEG-3グリセリル、コメヌカ油、アルガニアスピノサ核油、オリーブ果実油、アボカド油、トコフェロール

まとめ

クレンジングオイルの中で、オリーブ果実油などの「油脂」が主なオイル成分として使われているものは「油脂系クレンジング」と呼ばれます。

ミネラルオイルなどに比べると、乳化のための界面活性剤が少なくて済むため、肌を乾燥させにくいメリットがあります。 特にメイク落としのためのオイル成分が油脂のみのものは、「完全油脂クレンジング」と呼ばれることもあります。

なお、油脂系クレンジングを紹介する上位サイトに掲載されている商品の多くは、エステル油が一緒に配合された「ハイブリッド」と呼ばれるもの。

酷いサイトになると、油脂がほとんど配合されていない「エステル油系」「ミネラルオイル系」のものを油脂系クレンジングとして紹介しているところもあるので、ご注意ください。




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