「パウダーファンデーションとリキッドファンデーションは、どっちがいいの?」、「コンシーラーはどのタイミングで塗るべき?」
メイクの中でも特に難しいのは、化粧下地やファンデーションなどのベースメイクです。使用するアイテム数が多く、手順も複雑なため、社会人になって長い人でも、「ファンデーションの種類を変えたら、使う順番が分からなくなった」ということがありますよね。
そこでここでは、ベースメイクの基本的なやり方を知りたい人のために、ファンデーションの種類と特徴を紹介し、ベースメイクの正しい塗り方と順番を解説します。
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ファンデーションの種類と一般的な特徴
製品によっても個性が異なるため、この通りでない場合もありますが、ファンデーションの種類ごとの一般的な特徴を挙げておきます。
パウダーファンデーション
【パウダーファンデーションの魅力】
- スポンジやブラシで手早く塗れるので、時短になる
- 薄づきでナチュラルな仕上がり
- 油分が少なく、脂性肌の人も快適に使える
- 携帯性に優れ、化粧直しに便利
パウダーファンデーションは塗り方が簡単で、仕上がりも軽いため、初心者にも扱いやすいファンデーションです。油分が少ないので、メイクで肌が重くなるのが苦手な人にもおすすめです。
くずれにくさを重視するなら、「水アリ」で使える製品を選ぶとよいです。水を含ませたスポンジで塗ることによって、肌への密着性が高まり、くずれにくくなります。
デメリットはカバー力の低さ。シミや色ムラが気になる人は、コンシーラーやコントロールカラーを併用するとよいでしょう。
ルースファンデーション
【ルースファンデーションの魅力】
- 付け心地が軽い
- 油分が少なく、肌への負担が軽い
粉末状のファンデーションです。仕上げ用のフェイスパウダーに似ていますが、フェイスパウダーとは違って、軽い色ムラ補正効果があります。付け心地が軽く、肌への負担も軽いので、ニキビ肌にも比較的安心して使えます。
デメリットはカバー力の低さと、くずれやすさ。成分のほとんどが粉体で構成されているため、肌への密着力・隠ぺい力が低いのです。
リキッドファンデーション
【リキッドファンデーションの魅力】
- 保湿力が高い
- 薄づきからカバー力アップまで、仕上がりを調整しやすい
- O/W型のものはみずみずしく自然なつや感
- W/O型のものは化粧もちがよい
リキッドファンデーションはO/W型と呼ばれるものと、W/O型と呼ばれるものに大別されます。O/W型は水分の中に油が散らばった構造で、みずみずしく自然なつや感が出せることと、比較的軽いつけ心地が特徴です。
W/O型は逆に、油の中に水分が散らばっています。耐水性が高いため、化粧もちに優れているのが特徴です。
クッションファンデーション
【クッションファンデーションの魅力】
- リキッドファンデのようなみずみずしさと、パウダーファンデのような手軽さを両立
- 美容液成分配合で乾燥しにくく、付けたてのつや感が続く
- 携帯性に優れ、出先でのお直しにも便利
クッションファンデーションとは、リキッドファンデーションをコンパクト型の容器に詰めたもので、スポンジ状のパフに染み込ませて使います。
リキッドファンデとパウダーファンデのいいとこ取りといった感じですが、化粧下地がいらないものも多く、メイクを時短したい人にはより便利です。合理的なところは、韓国発のコスメならではの特徴でしょう。
なお、一般的なファンデーションはすべらせるように肌に伸ばすのが基本ですが、クッションファンデーションはパフでたたき込むようになじませます。
ミネラルファンデーション
【ミネラルファンデーションの魅力】
- 添加物を含まないので肌にやさしい
- 油分を含まないので洗顔料で落とせる
- 軽いつけ心地
「ミネラル」というと特別なもののようですが、マイカ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄といった無機物のことで、普通のファンデーションにも使われている成分です。
ミネラルファンデーションが他のファンデーションと違うのは、油分などの結合剤や界面活性剤、タール系色素などの「ミネラル以外の成分が使われていない」という点です。
その性質がメリットであると同時に、デメリットでもあります。肌にやさしい代わりに肌への密着性が低く、皮脂にも弱いため、脂性肌の人だとくずれやすいといわれています。
油分などによる厚みがないので、カバー力もイマイチ。ですが、肌を休ませたいとき・油分を避けたいときの薄化粧には適しています。
スティックファンデーション
参照元:資生堂オンラインストア
【スティックファンデーションの魅力】
- テクスチャーが固く、肌にしっかり載るため、カバー力が高い
- 油性タイプなので水に強く、化粧持ちがよい
棒状に固めたファンデーションで、口紅のように繰り出して使います。テクスチャーが固く肌にしっかり載るので、カバー力の高さはピカイチ。肌に直塗りできるので、気になるところをピンポイントでカバーしやすいのも魅力です。
慣れると非常に便利ですが、油分がやや多いため、重く感じる人もいそうです。
クリームファンデーション
参照元:資生堂オンラインストア
【クリームファンデーションの魅力】
- 保湿剤が配合されている
- カバー力が高い
クリームファンデーションには水分が多いO/W型と、油分が多いW/O型があります。特にW/O型のものは、油分の膜が肌内部のうるおいを守ってくれるため、乾燥肌や秋冬のメイクに適しています。
肌への密着性が高く、カバー力が高いことも大きなメリット。ただし、油分の多さは肌への負担が大きいことにもつながるため、ニキビ肌や敏感肌の人は避けた方がよいでしょう。
エマルジョンファンデーション
参照元:ドクターシーラボ
【エマルジョンファンデーションの魅力】
- 保湿力が高い
- カバー力が高い
- 化粧もちがよい
- つやのある仕上がり
- 携帯しやすい
エマルジョンファンデーションとは、固いテクスチャーの固形クリームファンデーションのこと。O/W型とW/O型がありますが、いずれも成分の5割程度を油分が占めます。そのため保湿力・カバー力が高く、化粧くずれもしにくいです。
ただし、密着性が高いことで肌に負担がかかるため、ニキビ肌や敏感肌との相性はイマイチ。
ベースメイクの正しい塗り方と順番
メイクはスキンケアがなじんでから
メイクの前にスキンケアで肌を整えますが、メイクはスキンケアがなじむのを待ってから始めます。
スキンケアがきちんとなじんでいないところにメイクを重ねても、浮いてしまって密着しませんし、モロモロと呼ばれる化粧カスも出やすくなります。
また、メイク前のスキンケアは、塗りすぎないことも大切です。あまり量をたくさん塗ると、肌に浸透しきれなかった成分がモロモロの原因になりますし、メイクも密着しにくくなります。
なお、モロモロの原因と対策について詳しくは、次の記事で解説しています。
スキンケアやメイクでモロモロする!化粧品のカスが出る原因と対策方法
ベースメイクの基本の順番
ベースメイクの基本の順番は、以下の通りです。
化粧下地→ファンデーション→フェイスパウダー
これに必要に応じて、コントロールカラーやコンシーラーをプラスします。
なお、パウダーファンデーションやクッションファンデーションを使う場合は、フェイスパウダーは基本的になしでOKです。テカリが気になる場合は、部分的にパウダーをはたいてもよいでしょう。
また、近頃は時短ができる商品も多く、「化粧下地やフェイスパウダー不要の、オールインワンファンデーション」などが売られています。そうした商品の場合は、説明書に従って使います。
コントロールカラーは化粧下地のあと
コントロールカラーを使う場合は、化粧下地のあと・ファンデーションの前に塗ります。
顔全体に塗るときは、額・両頬・鼻の頭・顎の5ヶ所に少量ずつ載せてからムラなく伸ばします。指で伸ばすよりも、スポンジの方がムラなく伸ばせます。
気になる部分だけにポイントで使うときも、少量ずつ塗った方がヨレ・厚塗り感を防げます。
【コントロールカラーの色と効果】
- イエロー:くすみ・色沈みのカバーに。黄み肌にも浮きにくい。
- ピンク:血色感を再現。色白肌との相性がよい。
- グリーン:肌の赤みを相殺できる。赤ら顔や、ニキビの赤み消しに◎。
- オレンジ:くすみ感が強い茶ぐすみを明るく整えたいときや、黒くま・たるみの影を消したいときに効果を発揮。
- パープル:透明感を演出し、エレガントに見せる。黄ぐすみしやすい肌の黄み消しにも◎。
コンシーラーはファンデーションによって順番が変わる
シミやニキビなどを隠したいときは、コンシーラーを使用します。コンシーラーは、ファンデーションのタイプによって使う順番が変わります。
パウダーファンデーションやルースファンデーション、ルースタイプのミネラルファンデーションと合わせるときは、コンシーラーはファンデーションの前に塗ります。
ですが、リキッドファンデーションやクッションファンデーションなど、水分・油分が多いファンデーションと合わせるときは、コンシーラーはファンデーションのあとに塗ります。
ファンデーションが「ほぼ粉タイプ」ならコンシーラーが先、それ以外のファンデーションはコンシーラーがあとと覚えておくとよいでしょう。
ファンデーションの上手な塗り方
シンデレラゾーンをしっかり、外側に向かって薄く塗る
参照元:資生堂
ファンデーションの塗り方には諸説ありますが、「シンデレラゾーン」と呼ばれる目の下の三角部分をしっかりめに塗り、外側に向かうにつれて薄く塗るのが基本です。
シンデレラゾーンはある程度作り込んだ方が、肌全体が美しく見えますが、フェイスラインは薄塗りにした方が、首との境目が目立たず自然だからです。
目元や口元も薄く塗ります。これは皮膚がよく動く箇所は、メイクがヨレやすいからです。
「ファンデーションをしっかり塗るのはシンデレラゾーンだけ」、と覚えておくと分かりやすいでしょう。また、パフやブラシは内側から外側に動かすのが基本です。
鼻はパフに残ったファンデーションで十分
鼻も、パフに残ったファンデーションを塗る程度で十分です。皮脂が多い箇所なので、厚塗りするとくずれやすくなり、毛穴も目立ってしまいます。
パフに残ったごく少量のファンデーションを、毛穴の向きに逆らうように塗ると、毛穴が隠れやすくなります。
ファンデーションで隠しきれない毛穴は、先に毛穴カバー下地でカバーするとキレイに仕上がります。
頬と額を半顔ずつ塗って、最後に目・鼻・口周り
ファンデーションを塗る順番は、左右どちらかの頬→額、反対側の頬→額を塗ってから、最後に目・鼻・口周りを塗ると効率がよいです。パウダーファンデーションの場合は、パフの片面の半分にファンデを取って半顔を塗り、もう一度ファンデを取って反対側を塗ると、ちょうどシンデレラゾーンが一番濃く付きます。
ですが、ファンデーションの塗り方や順番には諸説あり、「この方法が絶対」ということはありません。
メイクは最終的にキレイに仕上がればよく、使用する製品によっても勝手が異なるため、基本的には自分がやりやすいやり方を取り入れるのがよいでしょう。
それで上手くいかないようなら、いったん基本に立ち返ってみるとよいと思います。
まとめ
ファンデーションは種類によって特徴が異なり、どのタイプのファンデーションを使うのかによってベースメイクの手順も変わってきます。
基本的な手順は化粧下地→ファンデーション→フェイスパウダーですが、パウダーファンデーションやクッションファンデーションを使用する場合は、フェイスパウダーはなしでOKです。
また、コンシーラーもファンデーションのタイプによって、ファンデーションの前に塗るかあとに塗るかが違います。
ファンデーションの塗り方は、目の下のシンデレラゾーンはしっかり、それ以外は薄めに塗ると、厚塗り感のない、自然でキレイな肌に見えます。