メンズにも化粧水が必要な理由と、肌質別の選び方・おすすめ商品

この記事を書いた人
小鳥遊 文子
コスメコンシェルジュ

【保有資格】 ・2022年~:日本化粧品検定1級 ・2023年~:特級コスメコンシェルジュ/化粧品成分上級スペシャリスト(化粧品成分検定1級) 化粧品を信仰しない、フラットな目線からの記事作成を心掛けています。

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コスメコンシェルジュを名乗っていると、SNSなどで「男性も化粧水をした方がよいの?」と聞かれることがあります。結論から述べると、答えはYES。男性の肌は意外に乾燥しやすい条件が揃っているので、化粧水などで水分を与えておいた方がよい場合が多いのです。

ここでは、男性にも化粧水が必要な理由について、詳しく解説します。また、肌質別の化粧水の選び方と、おすすめ商品も紹介します。

肌質に合った化粧水を探している男性は、参考にしてください♪

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男性の肌にも化粧水は必要?

  • 男性の肌は皮脂が多いが、水分は少ない
  • 毎日のヒゲ剃りで肌が乾燥しやすい
  • 日焼け止めを塗らないので紫外線ダメージを受けやすい

結論から言うと、思春期を過ぎてからは男性の肌にも、化粧水があった方がよい場合が多いです。 男性の肌は思春期に皮脂分泌が活発になり、その分泌量は成人してからも大きく減少することはないのが一般的です。そのため一見、保湿は必要ないように見えることもあります。

しかし、水分量は女性の肌に比べて少ないため、スキンケアで外部から補う必要があるのです。 さらに、多くの男性は毎日のヒゲ剃りが欠かせない環境に身を置いています。ヒゲ剃りの際には肌を保護する角質も失われますが、角質が失われると水分が蒸発しやすくなるので、肌が乾燥します。

また、男性はまだまだ紫外線対策をしない人も多いですが、紫外線を浴びることでも肌が乾燥します。紫外線はシミ・シワの原因にもなるものですが、肌の水分補給はシミ・シワの予防にも役立ちます。

まずは自分の肌質を確認しておこう

合う化粧水は肌質によって違う

この記事ではおすすめの化粧水を紹介するところをゴールとしていますが、合う化粧水は肌質によって違います。例えば、多くの人が「さっぱりして使いやすい!」という化粧水でも、乾燥肌の人には「保湿力が足りない」「刺激が強い」と感じることもあるのです。

そのため、満足できる化粧水を選ぶには、自分の肌質を把握しておくことが大切です。肌質は、以下の5タイプに分類されることが多いです。

  • 普通肌(ノーマルスキン)
  • 脂性肌(オイリースキン)
  • 乾燥肌(ドライスキン)
  • 混合肌(インナードライ)
  • 敏感肌(センシティブスキン)

普通肌(ノーマルスキン)の特徴

水分・油分ともに適量か、水分は多めのこともあります。季節の変わり目に乾燥やベタつきが気になることはあるものの、ニキビなどのトラブルは少なく、理想的な肌状態です。

スキンケアの目的も普通肌に近付けることで、肌をすこやかかつ美しく保つことにあります。

脂性肌(オイリースキン)の特徴

水分・油分ともに多い肌質です。季節を問わずベタつき・テカリが出て、ニキビもできやすいです。男性では2番目に多い肌質とされています。 ベタつきが気になるからといって皮脂を取りすぎると、ますます皮脂が出やすくなるため注意が必要です。

なお、脂性肌と間違いやすい肌質に「混合肌」があります。混合肌は、油分は多くても水分が少ないため、本質的には乾燥肌に近い肌質です。脂性肌向きのスキンケアでは肌を乾燥させてしまうため、注意が必要です。

乾燥肌(ドライスキン)の特徴

水分・油分ともに少なく、一年中カサついています。肌のうるおいが少ないので、しわっぽく見えることも。 バリア機能が低下しやすいため、乾燥を放置することで、刺激に弱い敏感肌傾向になってしまうこともあります。

汗をかく季節はうるおっているように見えることもありますが、肌の内側の水分は少ない状態なので、油断は禁物です。

混合肌(インナードライ)の特徴

油分が多く、水分が少ない肌質です。男性にもっとも多い肌質とされています。顔の中心部である鼻・額・あごはベタつきますが、頬や口周りはカサつき、乾燥が原因のニキビができることも。体調によって肌荒れしやすいことも特徴です。

ベタつきが目立つので脂性肌と間違いやすいですが、本質的には乾燥肌に近い状態のため、これ以上乾燥させないよう、やさしく扱うことが大切です。

敏感肌(センシティブスキン)の特徴

ここまでは肌の水分量・油分量によって肌質が分類されましたが、それとは別に「敏感肌」と呼ばれるタイプもあります。これは医学的に正式な定義があるものではなく、刺激に反応しやすい肌を便宜的に敏感肌と呼んでいます

一年を通して常に敏感傾向の人と、季節の変わり目など一時的に敏感傾向に傾く人に大別されます。 敏感肌は乾燥肌の人に多く見られ、その場合は「乾燥性敏感肌」とも呼ばれます。ですが、敏感肌自体は、混合肌などにも見られるものです。

肌の特徴としては、バリア機能が低下しているので外的刺激に弱く、花粉やマスクなどの刺激で赤み・痛みなどのトラブルが生じやすいです。アトピーなどの皮膚疾患を伴う場合もあります。

肌質別・化粧水の選び方

普通肌への化粧水の選び方

普通肌は水分・油分のバランスがよく、大きなトラブルもないため、今のすこやかな肌状態を維持することがスキンケアの目的です。 普通肌にとっての化粧水は、日々の生活で失われる水分を補給できればよいので、基本的にはテクスチャーや付け心地が好みに合うものを選べばよいでしょう。

日本では季節によって肌の状態が変わるので、季節に合わせて化粧水を使い分けるのもよい方法です。汗や皮脂が増える夏はさっぱりした化粧水を、肌が乾燥しやすい秋~春はしっとりした感触の化粧水を選ぶと、肌の調子を一定に保ちやすいです。

なお、花粉症の人は、花粉の時期だけ肌荒れすることがあります。その場合は、花粉の時期は刺激の少ない化粧水を選ぶとよいでしょう。「グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)」や「アラントイン」などの、肌荒れを防ぐが配合されているものもおすすめです。

脂性肌への化粧水の選び方

脂性肌のスキンケアは、皮脂の分泌を抑えて肌を清潔に保つことが目的です。ですが、皮脂を取りすぎると肌が乾燥するので、かえって皮脂量が増えてしまうことも。そのため、水分をしっかり補うことも同時に考えることが大切です。

脂性肌の化粧水選びでは、水分をしっかり補いつつもさっぱりした使い心地のものが使いやすいでしょう。保湿成分は、高い保水力を持つ「ヒアルロン酸」がおすすめです。 また、「ナイアシンアミド」が2%以上配合されているものは、皮脂分泌を抑える効果が期待できます。

ニキビができやすいなら、「グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)」や「アラントイン」などの抗炎症成分が配合された、薬用化粧水もおすすめです。

なお、脂性肌と相性が悪い化粧水に、「グリセリンの配合量が多いもの」があります。少量のグリセリンであれば問題ありませんが、成分表示の最初の方にグリセリンが書かれているものは、ニキビや肌荒れが生じることがあるので注意が必要です。

乾燥肌への化粧水の選び方

乾燥肌のスキンケアは、水分・油分を補うことで、肌のうるおいを改善することが目的です。バリア機能の低下から、敏感肌傾向に傾くことを防ぐことも大切です。

「グリセリン」「BG」「DPG」が多めに含まれている化粧水は、水分の蒸発を防いでくれるので、肌の乾燥を防ぐのに役立ちます。

また、特に乾燥が気になるようなら、「ヘパリン類似物質」「セラミド」といった保湿成分にも注目してみるとよいでしょう。これらは保湿成分の中でも特に保湿効果が高く、乾燥肌の保湿に適しています。

女性向けに売られている化粧水は、乾燥肌の男性にも適したものが多いので、そうした商品に目を向けてみるのもよいでしょう。

避けた方がよいのは、エタノール(アルコール)の配合量が多いもの。エタノールが揮発するときに肌の水分を奪うので、乾燥肌にはよくありません。特にメンズ化粧水として売られている商品はエタノールの濃度が高いものが多く、注意が必要です。

混合肌への化粧水の選び方

混合肌のスキンケアは、水分と油分のバランスを整えることで、カサつきやベタつきを抑えることが目的です。混合肌の場合は、乾燥がベタつきの原因になっていることも多いので、「保湿」に重点を置いたお手入れが望ましいでしょう。

化粧水は、「肌の水分と油分のバランスを整える」と書かれているものは、混合肌向きであることが多いです。保水力の高い「ヒアルロン酸」が配合されていると、なおよいでしょう。

脂性肌と同様に、グリセリンが多いものはテカリやニキビの原因になることがあります。

敏感肌への化粧水の選び方

敏感肌のスキンケアは、肌にうるおいを与え、バリア機能を改善することが目的です。刺激を受けやすい肌状態なので、なるべく刺激が少ない処方の化粧水を選びましょう。

アレルギーテスト済み/パッチテスト済み/ノンコメドジェニックテスト済み」と書かれているものは、刺激の強い成分が排除されていることが多いです。ただし、すべての人の肌に刺激やトラブルが起こらないということではないため、苦手な成分がある人は成分表示をよく確認することも必要です。

敏感肌におすすめの保湿成分は、「ヘパリン類似物質」や「セラミド」です。どちらも、肌のバリア機能に深くかかわる成分です。

逆に避けた方がよいのは、エタノールの濃度が高い化粧水です。成分表示の最初の方にエタノールや変性アルコールが書かれている化粧水は、肌の水分を蒸発させる可能性があります。肌が滲みやすい人は、「メントール」も避けた方がよいでしょう。

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