シワ改善効果が認められていて、肌への刺激も少ないことで人気の成分「ナイアシンアミド」。 今回はそんなナイアシンアミドを有効成分とする、シワ改善スキンケア「ファンケル エンリッチプラス」を紹介します。
お手頃価格のトライアルセット「シワ改善1ヵ月集中セット」を試したレビューを書くとともに、化粧品成分上級スペシャリストの知識に基づき、成分・効果について解説します。
ファンケルのシワ改善ライン「エンリッチプラス」に興味がある人は、参考にしてください♪
タップできるもくじ 非表示
無添加エンリッチプラスの特徴
ファンケルのシワ改善ライン「エンリッチシリーズ」が、2021年9月のリニューアルで「エンリッチプラス」に生まれ変わりました。
医薬部外品の化粧液・乳液から成るラインで、シワ改善の有効成分にはナイアシンアミドを配合。防腐剤・合成香料・合成色素・石油系界面活性剤・紫外線吸収剤を使わない無添加処方です。
肌への負担が少ない成分で作られていることに加えて、シンプルステップで保湿ケアが完了できるので、デリケートな肌にもおすすめです。
ただし、人によってアレルゲンなどが異なるため、肌に合わない人もいる可能性があります。 このあとのレビュー部分では各アイテムの全成分も記載しますので、苦手な成分がある人は、商品選びの参考にご活用ください。
シワ改善1ヵ月集中セットを試したレビュー
フルラインで1ヶ月しっかり試せる
「シワ改善1ヵ月集中セット」は、エンリッチプラスの現品と一緒に、2種類の洗顔料やメイク落とし・美容液もお試しできる内容になっています。
セット内容
- エンリッチプラス 化粧液Ⅱ しっとり 30mL(現品)
- エンリッチプラス 乳液Ⅱ しっとり 30mL(現品)
- マイルドクレンジングオイル 20mL(約10回分)
- 洗顔パウダー 13g(約15回分)
- ディープクリア洗顔パウダー 3個
- 濃密もっちり泡立てネット モイスト&リフトエッセンス 6包
価格は1,800円。ファンケルの通信販売が初めての人は、送料無料です。
通常価格だと化粧液と乳液が1本1,870円ですが、このトライアルセットなら1本分より安いので、かなりお得です。ちなみに、セット内容を金額に換算すると4,274円相当になるそう。
効果や肌との相性を見極めるにも、1ヶ月じっくり試せるので判断しやすいと思います。
エンリッチプラス 化粧液Ⅱ しっとり
- 有効成分:ナイアシンアミド
- その他の成分:精製水、濃グリセリン、BG、ジグリセリン、POE(26)グリセリル、ベタイン、ペンチレングリコール、加水分解コラーゲン液-4、コラーゲン・トリペプチドF、エクトイン、メマツヨイグサ抽出液、スイートピー花エキス、シソ葉エキス、DPG、植物性スクワラン、水添大豆リン脂質、グリセリンエチルヘキシルエーテル、キサンタンガム、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシル)、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、水酸化K、イソステアリン酸フィトステリル、天然ビタミンE
化粧液は医薬部外品で、シワ改善有効成分「ナイアシンアミド」が真皮の線維芽細胞にアプローチ。線維芽細胞とは肌のコラーゲンを作る細胞で、コラーゲンの産生を促すことでシワを改善します。
「トリプルハリ肌成分」としてエクトイン、メマツヨイグサ抽出液、加水分解コラーゲン液-4も配合。浸透技術には「即効型エクトインカプセル」を採用しています。
良質なコラーゲンを素早く肌に届けることにこだわった処方で、ふっくらと弾力に満ちた肌を叶えます。 リニューアルで、シソ葉エキスを新配合。肌にうるおいを与えることで、摩擦などの刺激から守ります。
ファンケルの「化粧液」はごく少量でうるおうので、1回の目安量は100円玉大・1本で約30日分です。 ファンケルのスキンケアを使い慣れていない人は容量の少なさに驚くようですが、50代を目前に控えた乾燥肌の私でも、目安量できちんと全顔に行き渡ります。
ややとろみのあるテクスチャーで、カサついた肌にもしっとりとなじみます。
エンリッチプラス 乳液Ⅱ しっとり
- 有効成分:ナイアシンアミド
- その他の成分:精製水、濃グリセリン、BG、イソノナン酸イソトリデシル、ジグリセリン、トリエチルヘキサン酸グリセリル、植物性スクワラン、ペンチレングリコール、ジメチコン、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシル)、ステアリン酸POEソルビタン、POE(26)グリセリル、トリ(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)グリセリル、加水分解コラーゲン液-4、コラーゲン・トリペプチド F、メマツヨイグサ抽出液、スイートピー花エキス、シソ葉エキス、マカデミアナッツ油、パルミチン酸セチル、脂肪酸ジペンタエリスリチル-1、ベヘニルアルコール、ステアリン酸ソルビタン、キサンタンガム、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、グリセリンエチルヘキシルエーテル、カルボキシビニルポリマー、水添大豆リン脂質、ローズマリーエキス、水酸化K、天然ビタミンE、d-δ-トコフェロール
こちらも「ナイアシンアミド」をシワ改善有効成分とする、医薬部外品の乳液です。真皮のコラーゲンを作る細胞に働きかけることで、弾力のある肌を作り、シワを改善します。
その他の美容成分や浸透技術も、化粧液と概ね同じです。リニューアルでシソ葉エキスが新配合されている点も、化粧液と同様です。
1回の目安量は2プッシュ。 化粧液はほとんど匂いがありませんが、乳液は甘い香りがします。比較的軽いつけ心地ながら、保湿力は高め。だいたいの人は、化粧液とこれだけで足りると思います。
シワ改善効果については、使ってすぐに変化を感じることはありませんでした。しかし、シワ改善にナイアシンアミドを使う場合は真皮の線維芽細胞に届くことが大切で、「エンリッチプラス」はその条件を満たしています。
したがって、長く続けていけば効果が期待できますし、肌への刺激も少ないので、シワ改善したい人にはよい選択肢の一つといえるでしょう。
マイルドクレンジングオイル
エチルヘキサン酸セチル、ジイソノナン酸BG、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ヘキサカプリル酸ポリグリセリル-20、オクタイソノナン酸ポリグリセリル-20、グリセリン、トリデカン、メドウフォーム油、(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、ジグリセリン、ホップエキス、チャ葉エキス、オニイチゴ根エキス、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ヒマワリ種子油、BG、ペンチレングリコール、PEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン、PPG-2アルギニン、ステアリン酸イヌリン、水、トコフェロール、乳酸
「エステル油系」に分類されるタイプのクレンジングオイルで、メイクを落とす効果が高く、一般的なグルーのものであればマツエクにも使えます。
クッション性のあるオイルで肌への摩擦が少なく、添加物も含まれていないため、クレンジングオイルの中では比較的、肌への負担が少ないです。
ホップエキスが角質をやわらかくすることで、毛穴に詰まった角栓・ザラつきもオフ。チャ葉エキスが、汚れの取れた毛穴を引き締めます。 乾燥による小ジワを目立たなくする効能評価試験済み。
私はメイク落としは肌荒れするので基本的に使えませんが、今のところこれだけは「たまになら使っても大丈夫」なようです。 濃いメイクもしっかり落とせて、角栓や余分な角質も取れて、なおかつ肌荒れしにくいので、どうしてもというときにだけ使っています。
今回も病み上がりで荒んだ肌をリセットするのに、洗顔や拭き取りでは心もとなかったため、こちらに頼らせていただきました。
洗顔パウダー
ラウロイルグルタミン酸Na、マンニトール、コーンスターチ、グルコース、(ヤシ脂肪酸/パーム脂肪酸/ヒマワリ脂肪酸)グルタミン酸Na、PEG-75、ミリストイルグルタミン酸Na、ラウロイルアスパラギン酸Na、プルラン、ミリスチン酸Na、ココイルセチオン酸Na、ステアロイルグルタミン酸Na、コメデンプン、ベヘニルアルコール、タルク、ミリスチン酸K、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルデンプンリン酸、ラウリン酸Na、カンテン、α-グルカン、ラウリン酸K、ステアリン酸、セリン、ラウラミドプロピルアミンオキシド、アミノエタンスルフィン酸、シリカ、ソルビトール、グリセリン、アラントイン、デキストランヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、パルミチン酸K、パルミチン酸Na、ラウリン酸、オレイン酸ポリグリセリル-10、トコフェロール、水
洗顔パウダーの洗浄成分はアミノ酸系を中心に、石鹸成分などが配合されています。肌への負担が少ないアミノ酸系を中心としながらも、汚れをきちんと落とすことを模索した処方であろうと思われます。
ですが、健康な肌が弱酸性であるのに対して、石鹸成分はアルカリで汚れを溶解する成分です。そのため、この商品は混合肌や脂性肌をさっぱりさせるにはよい処方ですが、乾燥肌・敏感肌には脱脂力が強すぎることがあります。
思春期ニキビなど皮脂によるトラブルが気になる肌に適した処方で、私の肌質だと泡立ての工程だけで手が痛くなってくるため、顔には使えません。
また、この商品には皮膚刺激が強い4級カチオンの「デキストランヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド」が含まれています。敏感肌の人や、ヘアトリートメントなどで刺激を感じる人は注意が必要です。
ディープクリア洗顔パウダー
ココイルグリシンK、マンニトール、(ヤシ脂肪酸/パーム脂肪酸/ヒマワリ脂肪酸)グルタミン酸Na、PEG-75、デキストリン、プルラン、ラウロイルグルタミン酸Na、ミリスチン酸Na、カンテン、パイロフェライト、ミリスチン酸K、ヒドロキシプロピルデンプンリン酸、α-グルカン、タルク、石英、ラウリン酸Na、ベヘニルアルコール、ラウリン酸K、プロテアーゼ、炭、ヒアルロン酸Na、シリカ、パルミチン酸Na、コーンスターチ、ステアリン酸、パルミチン酸K、ラウリン酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、グリセリン、アラントイン、リン酸2Na、リン酸K、酸化鉄
アミノ酸系・石鹸系洗浄成分で汚れを溶解しながら、クレイ&炭で吸着して落とします。さらに、たんぱく質分解酵素の「プロテアーゼ」が、普段の洗顔で落としきれない頑固な角栓やザラつきも分解します。
他の洗顔料に混ぜて使ってもよいそう。
ということで、アルカリ性の石鹸成分に加えて、たんぱく質分解酵素も含まれているので、脱脂力は強め。脂性肌・混合肌の皮脂トラブルをケアするのに適した処方で、乾燥肌・敏感肌には乾燥を悪化させる可能性があります。
乾燥しやすい肌質の人がどうしても使ってみたい場合は、鼻など比較的肌が強い箇所で部分的に試して様子を見るとよいです。
また、メーカーが想定している使用頻度は1日1回、朝晩どちらです。朝晩両方使うものではないので、その点にも注意が必要です。
なお、本当はもっちりした泡が作れるらしいのですが、水が冷たい日だったせいか、私が試したときはペースト状になってしまいました。
モイスト&リフトエッセンス
水、BG、グリセリン、ジグリセリン、メチルグルセス-10、マルチトール、DPG、ネオペンタン酸イソステアリル、ペンチレングリコール、ベタイン、イソノナン酸イソトリデシル、スイートピー花エキス、ゼニアオイ花エキス、マンニトール、加水分解コラーゲン、パルミトイルペンタペプチド-4、グリコーゲン、アセチルグルコサミン、加水分解ヒアルロン酸、サクシノイルアテロコラーゲン、加水分解酵母、ローズマリー葉エキス、イソステアリン酸フィトステリル、オリーブ果実油、スクワラン、トリイソステアリン、パーム油、ベヘニルアルコール、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、イソステアリン酸デキストリン、トコフェロール、水添レシチン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー、エチルヘキシルグリセリン、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、カルボマー、キサンタンガム、イソステアリン酸ソルビタン、ステアリン酸ポリグリセリル-10、ポリソルベート20、ポリソルベート60、リン酸K、リン酸2Na、乳酸Na
ハリとうるおいが気になる肌のための高保湿美容液です。保湿成分に低分子コラーゲンや低分子ヒアルロン酸などが配合されています。
乳液状のテクスチャーで、みずみずしい感触です。軽いつけ心地なので、幅広い肌質に対応できるでしょう。使い方は化粧液の次に塗ります。
ただし、こちらは「エンリッチプラス」とは違い、医薬部外品ではないため、ハリを作る真皮までは浸透できません。コラーゲンの効果もあくまで「角層の保湿のみ」で、単品で劇的なハリ効果を得ることは難しいと思います。
したがって、「エンリッチプラス」だけでは保湿力が物足りないときに、プラスして使うなどの目的で使用するのがおすすめです。
ナイアシンアミドを試したい人におすすめ
ここまでトライアルセットのアイテムを一通り見てきましたが、「エンリッチプラス」はナイアシンアミドでシワ改善したい人によい商品だと思えました。 ナイアシンアミドがハリを作り出す線維芽細胞まで浸透する処方なので、続けていけば効果が期待できますし、肌への負担も少ないです。
価格の面でも、化粧液と乳液で1ヶ月4,000円弱であれば、続けられる人も多そうです。
ただし、トライアルの「シワ改善1ヵ月集中セット」に入っているクレンジングオイルや洗顔料2種は脱脂力が高いため、乾燥肌・敏感肌の人は注意が必要です。 特に洗顔料は、シワ改善を求める人にはもう少し洗浄力がマイルドなものの方がよいでしょう。
まとめ
「エンリッチプラス」は、ナイアシンアミドでシワ改善したい人におすすめです。有効成分がハリを作り出す線維芽細胞まで浸透する処方なので、続けていけば効果が期待できます。
ただし、トライアルセットに入っている洗顔料は脱脂力が強く、乾燥肌・敏感肌にはおすすめできないため、シワ改善したい人のためのトライアルに入れるにはチグハグな印象です。
ですが、現品1本の値段より安く、化粧液・乳液の現品が手に入る点は大きなメリットです。 「エンリッチプラス」に興味がある人は、お得なトライアルセットから始めてみてはいかがでしょうか。
【関連記事】