【成分解析付き】ビオレUV アスリズム スキンプロテクトエッセンスを試したレビュー

この記事を書いた人
小鳥遊 文子
コスメコンシェルジュ

【保有資格】 ・2022年~:日本化粧品検定1級 ・2023年~:特級コスメコンシェルジュ/化粧品成分上級スペシャリスト(化粧品成分検定1級) 化粧品を信仰しない、フラットな目線からの記事作成を心掛けています。

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化粧品検定協会から学習教材として、「ビオレUV アスリズム スキンプロテクトエッセンス」の試供品をいただきました。高SPFで、白浮きやきしみが苦手な人におすすめのタイプの日焼け止めです。

せっかくなので、成分解析をしながらレビューを書いてみたいと思います。嫌われやすい成分や、不満に感じたポイントについてもしっかり触れていきます。

紫外線防止効果の高い日焼け止めを探している人は、参考にしてください♪

この商品で注意が必要な人
  • 紫外線吸収剤が合わない人
  • オイルタイプのメイク落としを避けたい人

ビオレUV アスリズム スキンプロテクトエッセンスの成分解析

成分名

配合目的

基剤

エタノール

溶剤

メトキシケイヒ酸エチルヘキシル

紫外線吸収剤

エチルヘキシルトリアゾン

紫外線吸収剤

パルミチン酸イソプロピル

エモリエント

(メタクリル酸ラウリル/メタクリル酸Na)クロスポリマー

感触改良、ソフトフォーカス

ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル

紫外線吸収剤

水添ポリイソブテン

油性基剤、被膜形成

アクリレーツコポリマーNa

被膜形成

ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン

紫外線吸収剤

パルミチン酸デキストリン

増粘

BG

保湿

(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー

乳化

安息香酸アルキル(C12-15)

溶剤、油性基剤

グリセリン

保湿

プロパンジオール

保湿、抗菌

水酸化K

pH調整

ベヘン酸グリセリル

乳化

ヒドロキシエチルセルロース

増粘

(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー

感触改良、ソフトフォーカス

プルラン

感触改良

セタノール

乳化安定化

ジステアリン酸ソルビタン

乳化

ステアロイルグルタミン酸

乳化

アルギニン

保湿

EDTA-2Na

キレート(金属封鎖)

BHT

酸化防止

ローヤルゼリーエキス

保湿

ヒアルロン酸Na

保湿

フェノキシエタノール

防腐

香料

香料

紫外線を防ぐ成分には、紫外線吸収剤を配合しています。紫外線吸収剤は種類によって特性が異なるため、複数種類を組み合わせることで効果を高めているようです。

白浮きやきしみの原因となる紫外線散乱剤は使用していないので、仕上がりや使用感が気になる人にも使いやすい処方です。

サンケア指数はビオレUVシリーズで最高クラスのSPF50+・PA++++高温多湿の過酷な環境での使用を想定した、落ちにくい処方になっています。

現品の容量は70g。オープン価格ですが、Amazonの公式ストアでは1,998円で出品されていました。

※各成分の配合目的については、一般的な配合目的と他の成分との組み合わせから推測しているため、メーカーの意図とは異なる場合があります。

ビオレUV アスリズム スキンプロテクトエッセンスを試したレビュー

するっと伸びてピタッと止まる、不思議な塗り心地

テクスチャーはみずみずしいクリーム状。クリーム自体は白色ですが、伸ばすと透明に変化するので白浮きしません。 ですが、その代わりにトーンアップもしないため、肌色補整効果を求める人にはイマイチです。

ビオレの日焼け止めは以前にもバリア・ミーをいただいて紹介しましたが、こちらのアスリズムは肌にするっと伸びてピタッと止まる、不思議な塗り心地を実感しました。 指が止まったらそれ以上は伸びないということなので、クリームを足して続きを塗ります。

際限なく伸びるタイプのものだと、フェイスラインにクリームが溜まってしまって手間取ることがありますが、これはそうしたことがないので使いやすいです。 たっぷり塗ってもモロモロしないので、その点も好印象でした。

被膜効果でつるつる肌に

肌の上に被膜を形成するシリコーン、ポリマー系成分が含まれているので、塗っている間は肌がつるつるになります

嫌われやすい成分ですが、汗や水を弾く効果があるので、ウォータープルーフ性能が求められるときにはよいでしょう。

それでいてノンコメドジェニックテスト済み*の軽いつけ心地なので、ニキビや毛穴が気になる人にも安心して使えそうです。

化粧下地としても使えて、肌をフラットに整えてくれるのでファンデーションのノリがよくなります。

*すべての人にコメド(ニキビのもと)ができないというわけではありません。

石鹸では落とせない

人工皮膚にアスリズムを塗布し、右半分だけに石鹸の泡を乗せて、石鹸で落とせるか実験。

泡を洗い流したところ、アスリズムのクリームがそのまま残っていました。

商品説明では石鹸で落とせることになっていますが、人工皮膚を使った実験では、石鹸では落とせませんでした。 実験では人工皮膚に商品を塗り、乾くのを待ってから石鹸の泡を塗布。その後、水で洗い流してみましたが、まったく状態は変わりませんでした。

油分が少ない処方なので石鹸落ちを謳っているのでしょうが、シリコーンオイルによるものと思われる被膜が強いので、石鹸だけで落とすのは難しいと思います。

こすれば落ちるかもしれませんが、そのやり方は肌に負担がかかるため、石鹸で落とすことは考えない方がよいでしょう。

ちなみに実験に使用した石鹸は、牛乳石鹸の赤箱。洗顔石鹸としてはごく一般的なもので、チューブタイプの洗顔料などと比べても洗浄力は高めです。

落とすにはクレンジングオイルが必要

私はメイク落としにはスクワランオイルを使用するのですが、スクワランオイルでも落とせません。 コンシーラーなどの油で溶かせるものだけが落ちて、「ビオレUV アスリズム スキンプロテクトエッセンス」のつるつるした被膜はそのまま残ってしまいます。

被膜がスキンケアを弾いてしまって保湿できないため、翌朝の肌はしおしおです。

スクワランオイルと性質が近いベビーオイルでも難しいですし、シリコーンオイルは界面活性剤で落とせるタイプの成分でもないので、きちんと落とすにはクレンジングオイルが必要です。 できれば、ジメチコンなどのシリコーンオイルが含まれるクレンジングオイルが理想です。

落とすときに強めのメイク落としが必要になることから、常用はおすすめできない日焼け止めと判断しました。

紫外線リスクが高いときに限定して使うのがよい

「ビオレUV アスリズム スキンプロテクトエッセンス」は、落とすときの肌負担が大きいことがデメリットです。

ですが、通常の洗顔では落ちず、美容オイルでも落ちないということは、「汗や水濡れ、皮脂に強い」ことは間違いないでしょう。 また、大手口コミサイトで「日焼けが防げた」と感じている人が多い商品であることから、こすれに対しても強いことが推測されます。

そのため、夏のレジャーシーンなど、クレンジングの負担よりも紫外線による肌ダメージの方が大きい場面に限定して使うのであれば、よい選択肢の一つではないかと思います。

頻繁に使うならバリア・ミーの方がおすすめ

夏の間ずっとなど、頻繁に使うなら画像の「ビオレ UV バリア・ミー クッションジェントルエッセンス」の方がおすすめです。

白浮きしなくてシリコーンオイルが含まれるのはアスリズムと同じですが、こちらは被膜が強くないからか、単品使いであれば石鹸で落とせました。

詳しくは次の記事でレビューを書いているので、興味がある人は読んでみてください。

ビオレ UV バリア・ミー クッションジェントルエッセンスを口コミ。落とし方と全成分も紹介

まとめ

「ビオレUV アスリズム スキンプロテクトエッセンス」は、複数の紫外線吸収剤を組み合わせることで、高い効果を実現した日焼け止めクリームです。汗・水・皮脂・こすれに強く、高温多湿の過酷な環境下でも紫外線から肌を守ってくれます。

みずみずしいテクスチャーでベタつかず、白浮きやきしみもないので快適です。

ただし、落とすには強めのクレンジングオイルが必要になるため、日常的に使うには不向きです。夏のレジャーシーンなど、よりしっかり紫外線対策したいときに限定して使うのがよいでしょう。

この記事で紹介した商品の総合評価
ビオレUV アスリズム スキンプロテクトエッセンス
 (3.5)