「きちんと日焼け止めを塗って、肌も露出させないようにしているのに、どうしてか黒く日焼けしてしまう。」
夏の紫外線が昔より強くなっているせいか、「紫外線対策しているはずなのに日焼けする」と感じている人が増えているようです。
かくいう私もその一人で、不思議に思っていたところに衝撃的な情報を入手。それは、「目からの紫外線でも肌が日焼けする」というものです。
そこで、目からの紫外線で肌が日焼けする仕組みを解説するとともに、対策のためのサングラスの選び方を紹介します。
日焼けしたくない人は参考にしてください♪
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目からの紫外線でも日焼けするって本当?
目に紫外線が入ると、脳がメラニン生成の指令を出す
ヒトの目は物の形や色を見分けるだけでなく、光を感知する役割も持っています。光は人間の暮らしや健康に必要なものですが、あまり強い光は人体に害になってしまいます。
そのため、光の一種である紫外線が目から入ると、その情報を受け取った脳が、「紫外線から肌を守るために、メラニン色素を生成しなければ!」と判断することがあるのだそう。
そして、脳からの指令によって、肌のメラノサイトがメラニン色素を生成。その結果、目から入った紫外線で肌が黒く焼けてしまうというのです。
つまり、日焼け止めクリームや衣類で肌だけを守っても、目からの紫外線もカットしないと日焼けは防げない、ということなのだそうです。
ドライアイや白内障のリスクも
強い紫外線を浴びると、眼球自体もダメージを受けます。目の中で蓄積された紫外線が、慢性的な充血やドライアイ、白内障などを引き起こすこともあります。
シミやそばかすも困りますが、視力が奪われるなど目の機能が低下するのはもっと困ります。日焼けを気にしない人も、目の健康のための紫外線対策は考えた方がよいでしょう。
目から入る紫外線を防ぐには、サングラスを使うのが現実的かつ効果的です。
紫外線対策のためのサングラスの選び方
「紫外線透過率」が低いものを選ぶ
紫外線対策のためにサングラスを買うなら、「紫外線透過率」が低いものを選びましょう。 「紫外線透過率」とは、紫外線を通す割合のことです。数値が低くなるほど、紫外線を通しにくくなります。
なお、サングラスによっては紫外線透過率ではなく、「UV+数値」の形で表示されていることもあります。その場合は、「UV400」と書かれているものを選ぶとよいです。
地上に届く紫外線にはUVAとUVBの2種類があり、それぞれ波長が異なります。UVAの波長は315~400nm、UVBの波長は280~315nmです。 「UV400」は400 nmまでの紫外線をブロックできるということなので、UVA・UVBの両方を防げます。
レンズの色と紫外線防止効果は無関係
上で述べた紫外線透過率は、レンズの素材で決まります。レンズの色とは関係がないので、濃い色か薄い色かは紫外線を防ぐ効果に影響しません。
したがって、レンズの色は利用シーンに合ったものを選ぶのがよいでしょう。
グレー系のサングラスは自然に近い状態の視界が保てて、長時間かけても疲れにくいので、普段使いに向いているといわれます。誰にでも似合いやすいので、初めてのサングラスにもおすすめです。
ブラウン系はコントラストが強く見えるため、アクティブなシーンに適していますが、長時間の使用は目が疲れます。
イエロー系は光が少ない場所でも明るく見えるので、天気の悪い日や夜間の使用に適しています。
「可視光線透過率」にも注目
サングラスを選ぶときは、「可視光線透過率」にも注目してみましょう。「可視光線透過率」とは光がレンズを透過する割合で、サングラスをかけたときの視界の明るさを左右するものです。
市販のサングラスは可視光線透過率30~60%が一般的で、この数値は日中のドライブに適しているといわれます。 ですが、夏の外出など日差しが強いときに使用するなら、可視光線透過率10~20%程度がよいとされています。
なお、夜間の運転に使用する場合は、可視光線透過率75%以上が必要です。
色が濃く、紫外線透過率が高いものはNG
人間の目は周囲が暗いと瞳孔が開き、より多くの光を得ることで視界を保とうとします。レンズの色が濃く、暗く見えるサングラスをかけたときにも、同じこと起こります。
暗くて瞳孔が開いているときに、たくさんの紫外線を浴びたらどうなるでしょうか。
紫外線対策のためのサングラスで絶対に選んではいけないのは、「レンズの色が濃く、紫外線透過率が高いもの(紫外線を通しやすいもの)」です。 レンズの色が濃いものを選びたいときは、紫外線透過率が低いことを確認しましょう。
できればお店の人に、「紫外線対策のためのサングラスが欲しい」と伝えて、一緒に選んでもらうと安心です。
紫外線対策だけならクリアレンズでもOK
「まぶしさは気にならないけれど、紫外線対策のためにサングラスをかけたい」という場合は、色の付いていないクリアレンズのサングラスでもOKです。 色付きのものに比べて、視界の違和感が少ないことがメリットです。
クリアレンズのサングラスの他には、UVカット眼鏡でも同様のニーズを満たせます。
フレームは大きめが効果的
紫外線は地面からの照り返しでも目に入ってくるため、サングラスのフレームは大きめのものを選ぶとよいです。 目の周りを広範囲に覆うことで、より効果的に紫外線を防げます。
ただし、顔に対してサイズが大きすぎるものは、隙間から紫外線が入ってきてしまいます。試着してみて、顔にフィットするものを選ぶようにしましょう。
目が悪い人は度も入れる
普段、眼鏡で視力矯正している人は、サングラスのレンズにも度を入れてもらうとよいでしょう。
この場合は雑貨店などでは対応できないので、サングラスも売っている眼鏡屋さんで購入するのがよいでしょう。
フレームのデザインで選ぶ
サングラスはファッションアイテムでもあるため、フレームのデザインにこだわりたい人も多いはず。
普段使いしやすいのは、カジュアルな樹脂素材のセルフレームです。デザインのバリエーションも多いので、自分に似合うものが見つかりやすいでしょう。やわらかい印象にしたいなら、ブラウン系やワイン系などのソフトなカラーのものがおすすめです。
クラス感を出したいなら、テンプルに彫金などの装飾がほどこされたものを。 なお、眼鏡店によっては、眼鏡のフレームにサングラスのレンズを入れてもらえることもあります。
必ず試着してから買う
サングラスの多くは、かけていないときとは視界の様子が変わります。そのため、「思ったより暗くて見えにくい」など、視認性に問題が生じることもあります。
また、重量やかけ心地も、商品によって異なります。特に普段、眼鏡やサングラスを使い慣れていない人だと、「重くて疲れてしまう」ということもあるでしょう。
したがって、サングラスを買うときは、必ずお店で試着して選ぶと安心です。かけ心地や見えやすさなど、しっかり確認して選ぶようにしましょう。
お店は雑貨店よりも眼鏡屋さんがおすすめです。アイウェア専門店はサングラスの販売実績も多く、専門知識も持っているので、適切なアドバイスを受けられる可能性が高いからです。
まとめ
紫外線対策のためのサングラス選びのポイント
- 紫外線透過率が低い
- 可視光線透過率はシーンに合ったものを
- レンズの色が濃く、紫外線透過率が高いものはNG
- フレームは大きめ
- 必ず試着して選ぶ
光の一種である紫外線が目から入ると、その情報を受け取った脳が肌に指令を発し、メラニンを生成させます。これが、目からの紫外線で肌が黒く焼ける仕組みの正体です。
目からの紫外線を防ぐには、サングラスが効果的です。上記のポイントを押さえて、使いやすいものを一つ持っておくとよいでしょう。