20年ほど前には眉を整える程度だったのが、ファンデーションを塗る人を見かけるようになるなど、男性の美容に対する意識の進化が感じられるこの頃。
おうち時間が増えたことをきっかけに、スキンケアをはじめ、自宅での美容に関心を持ち始めた男性も増えているのだとか。
ですが、それと同時に「メンズコスメは自分のニーズに合わないし、かといって女性用の化粧品は買うのが恥ずかしい」という需要も急増しているようです。
そこでここでは、男性にも買いやすいジェンダーレスコスメ3選を紹介します。
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20代男性のおうち美容。まずは何からするべき?
美容の基本となるのはスキンケア
一口に「美容」といっても、今は男性にもエステの脱毛やメイクなどさまざまな選択肢があります。そのため、美容に関心を持ち始めたばかりの人は、何から始めればよいか迷ってしまいますよね。
これから美容を頑張りたい人が最初に取り組むべき課題は、「スキンケア」です。男女を問わず、美容の基本となるのは「スキンケア」だからです。
肌を整えるだけでも顔立ちがより美しく見えますし、清潔感も増すのでビジネスの場でも好印象を与えられるようになります。むしろ、肌さえ整っていれば造作や体型に多少の難があっても、美男美女風に見えるマジックが働くのです。
さらには脱毛やメイクをする際も、大前提として肌の手入れが必要になるので、美容初心者がまずすべきはスキンケアといって差し支えないでしょう。
男性にもスキンケアが必要な理由
お父さんくらいの世代までは、あまり肌の手入れはしない人がほとんどだったため、「男性にスキンケアは必要ないのでは?」と思う人もいるでしょう。
確かに男性の肌は女性のそれよりもやや厚い分、比較的丈夫な傾向がありますが、男性にもスキンケアは必要です。
その理由は主に3つ。
- 女性に比べて肌の水分量が少なく、乾燥しやすい。
- 皮脂分泌が多く、ニキビやテカリ・ベタつきが生じやすい。
- 毎日のヒゲ剃りで肌に負担がかかる。
男性の肌は皮脂が多いものの水分は少ないため、乾燥傾向の肌質の人が意外に多いです。
また、ヒゲ剃り必須の職場環境に身を置いている人も多く、特に敏感肌の人はヒゲ剃りによる肌への負担に悩まされがちです。
メンズスキンケアの基本は「洗顔・保湿」
男性のスキンケアの基本は、「洗顔」と「保湿」です。ただし、肌質によっても適切なケアが違ってくるため、自分の肌質を正しく見極めることが大切です。
肌質は大きく4つのタイプに分類でき、それぞれ以下のような特徴があります。
- 普通肌:水分・油分のバランスがよく、油分は適量で水分は適量か多め。キメが整っていてなめらかさがあり、二キビ・肌荒れなどのトラブルが少なく、理想的な肌状態。
季節によって多少、乾燥やベタつきが気になることはあるが、概ね良好な状態であることが多い。 - 脂性肌(オイリー肌):油分が過剰で、水分は適量または多め。冬でも脂っぽく、ベタつきがち。見た目はキメが粗く毛穴が開いており、ニキビや毛穴詰まりによる黒ずみができやすい。
- 乾燥肌:水分・油分ともに不足しており、乾燥によるトラブルが起こりやすい。うるおい不足から外部刺激に弱くなっているため、カミソリ負けに悩まされる人も多い。
見た目はカサカサしていて、粉が吹いたようになることも。 - 混合肌(インナードライ):油分が過剰だが、水分は少ない状態。額や鼻はベタつきやすく、ニキビや毛穴詰まりができることもあるが、頬は普通または乾燥している。
朝は乾燥しているのに、夕方になるとベタつくことも。脂性肌と間違われやすいが、水分量が脂性肌とは大きく異なり、本質的には乾燥肌に近い。肌が硬くてキメが粗く、ゴワつきが見られることも。
普通肌は洗顔で失われる水分・油分を補給
洗顔は1日2回まで。洗顔料を使うのは夜のみで、朝は水かぬるま湯ですすぐ程度でOKです。
基本的にうるおいが足りている肌質ではありますが、洗顔直後は肌の水分・油分が流れ出てしまっています。したがって洗顔後は肌の乾燥を防ぐため、化粧水などで水分・油分を補いましょう。
先に化粧水で水分を与えてから、乳液などの油分でフタをすると水分の蒸発を防げます。
使用する洗顔料やスキンケアは好みのもので構いませんが、肌を乾燥させるものや刺激の強いものを避けると、今の良好な肌状態を維持しやすいです。
脂性肌は過剰な皮脂を抑えつつ、水分補給
脂性肌は過剰な皮脂を抑えて肌をさっぱりさせるとよいですが、同時に水分を与えるケアも必要です。
また、過度な洗顔はかえって皮脂分泌を増やすため、洗顔料を使うのは1日2回まで。どうしても3回以上洗顔したい場合も、洗顔料は2回までにとどめて、残りは水かぬるま湯ですすぐ程度にします。
水分不足も皮脂分泌を増やすので、洗顔後は化粧水などで水分を与えておくとよいです。
脂性肌のスキンケアのコツは、肌をやさしく扱うこと。肌は刺激を受けるとますます皮脂が出やすくなってしまうため、毛穴パックや洗浄力が強過ぎる洗顔料の使用は避けましょう。
なお、ニキビや毛穴詰まりが気になるときは自己判断でいじらず、皮膚科医に相談するのが安心です。
乾燥肌は洗いすぎと刺激の強い成分を避ける
乾燥肌は油分・水分ともに足りていないので、とにかく保湿することが大切です。洗顔・入浴後は化粧水で水分を与え、乳液やクリームの油分を重ねておきましょう。水分の上から油分を重ねておくことで、水分の蒸発と肌の乾燥を防ぎます。
なお、乾燥肌は油性の汚れが少ないため、洗顔料はあまり必要ない人が多いです。洗顔料を使うなら1日1回、夜だけの使用がよいでしょう。朝は水かぬるま湯ですすぐだけで十分です。
うるおい不足から敏感傾向に傾きやすい肌質なので、洗顔料やスキンケアは刺激が少ないものを選ぶとよいです。 特に保湿アイテムは、セラミドやヒアルロン酸など、肌のうるおい成分に近い保湿成分が入った商品を選ぶとよいでしょう。
混合肌は皮脂を抑えながら、しっかり水分補給
混合肌のスキンケアは過剰な皮脂を抑えながら、しっかり水分補給することが大切です。ベタつきを解決することばかりに気を取られがちですが、保湿を怠るとますます皮脂量が増えてしまいます。
過度な洗顔も禁物です。洗顔料の使用は多くても1日2回までにとどめましょう。
皮脂が多いので自覚しにくいですが、基本的には水分不足で乾燥傾向の肌質です。洗浄力の高い洗顔料や毛穴パックなどの肌を乾燥させるケアは避け、保湿に重点を置くとちょうどよいです。
肌の乾燥が進むと敏感肌に傾くこともあるため、今以上に肌を乾燥させないことを心がけましょう。
メンズにも買いやすいジェンダーレスコスメ3選
20代にはメンズコスメよりジェンダーレスコスメが人気
男性用のスキンケアはメンズコスメも売られていますが、20代男性にはメンズコスメよりもジェンダーレスコスメが人気です。
メンズコスメが男性向けであるのに対して、ジェンダーレスコスメは性別を問わずに使える成分・パッケージになっていることが多いという違いがあります。
また、ジェンダーレスコスメは女性の利用も想定しているため、メンズコスメに比べると使用感がマイルドな傾向があり、敏感肌・乾燥肌の男性にも向いています。
男女どちらでも使える処方なので、パートナーとシェアすることも可能です。
①RMK|バランス スキンコンディショナー
化粧水感覚で使える薬用保湿液です。有効成分にはナイアシンアミドの別名で知られる「ニコチン酸アミド」と、「グリチルリチン酸ジカリウム」を配合しています。
どちらも肌荒れケアに使われる成分で、アルコールフリーのマイルドな処方なので、敏感肌やカミソリ負けしやすい人のスキンケアに適しています。
主な保湿成分はヒアルロン酸Na。肌荒れ・ニキビケアに人気のカモミラエキスや茶エキス、セージエキスも配合しています。
グリーンティーとシトラス、ジンジャーが織りなす、すっきりとしつつも温かみのある香りも楽しめます。
アレルギーテスト済み(すべての人にアレルギーが起こらないということではありません)。 容量・価格は150ml 4,400円。
- 有効成分:ニコチン酸アミド、グリチルリチン酸ジカリウム
- その他の成分:水、DPG、濃グリセリン、BG、マルチトール液、PEG1000、フェノキシエタノール、POE水添ヒマシ油、セイヨウナシ果汁発酵液、ヨクイニンエキス、POEメチルグルコシド、POE(20)ヤシ油脂肪酸ソルビタン、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液、クエン酸Na、POE・ジメチコン共重合体、クエン酸、エデト酸塩、カモミラエキス-1、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)デカグリセリル液、ヒアルロン酸Na-2、茶エキス-1、セージエキス、香料
②NALC(ナルク)|薬用ミルクローション
保湿有効成分に「ヘパリン類似物質」を配合した、乳液タイプの薬用ローションです。顔だけでなく、全身のお手入れに使えます。肌質を問わないので、脂性肌から乾燥肌まで、あらゆる肌タイプに使用可能です。
ニキビ・肌荒れを防ぐ有効成分として、「グリチルリチン酸ジカリウム」も配合。ヒゲ剃り後の保湿にもおすすめです。
その他の保湿成分として、ヒアルロン酸ナトリウムやスクワランも配合されています。しっかり保湿しつつもさらっとした使い心地なので、ベタつきが苦手な人やスキンケア初心者にも抵抗なく使えそうです。
容量・価格は200ml 2,934円。
- 有効成分:ヘパリン類似物質、グリチルリチン酸ジカリウム
- その他の成分:精製水、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、濃グリセリン、ソルビット液、ヒアルロン酸ナトリウム(2)、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液、スクワラン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、2-エチルヘキサン酸セチル、メドウフォーム油、軽質流動イソパラフィン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(7E.O.)、ポリアクリル酸アミド、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、キサンタンガム、水酸化カリウム、天然ビタミンE、エデト酸二ナトリウム、フェノキシエタノール、パラオキシ安息香酸メチル
③エトヴォス|モイストアミノフォーム
マイルドな洗い心地の、アミノ酸系洗顔フォームです。「男性用の洗顔料は脱脂力が強過ぎる」と感じている人におすすめです。
保湿成分・整肌成分として、3種のヒト型セラミドやリピジュアⓇ*、シアバター、植物エキスなどを配合。肌のうるおいを守りながらやさしく洗い上げます。
石油系界面活性剤、鉱物油、シリコーン、着色料、合成香料、パラベン、アルコール不使用の低刺激処方なので、敏感肌にも使えます。
香り成分として、ゼラニウムとラベンダーの精油を配合。植物のやさしい香りが、一日の疲れを癒してくれます。
容量・価格は90g 3,300円。
*日油株式会社の登録商標です。(ポリクオタニウム-51)
水、グリセリン、ココイルグリシンNa、ヒドロキシプロピルデンプンリン酸、ラウラミドプロピルベタイン、クエン酸、セラミドEOP、セラミドNP、セラミドAP、フィトスフィンゴシン、グリコシルトレハロース、加水分解水添デンプン、シア脂、プロパンジオール、ポリクオタニウム-51、コレステロール、ビルベリー葉エキス、アーチチョーク葉エキス、ヨーグルト液(牛乳)、ダイズ種子エキス、BG、カルボマー、キサンタンガム、ラウロイルラクチレートNa、ラベンダー油、ニオイテンジクアオイ油、フェノキシエタノール
スキンケアは短期間でころころ変えない
スキンケアは化粧水一つとっても、商品によって使い心地や効果がまったく異なります。そのため、一つの商品が気に入らなくても、別の商品ならしっくり来ることもあります。
自分に合った商品を根気よく探すプロセスも、美容の楽しみの一つと考えるとよいでしょう。
ただし、スキンケアを短期間でころころ変えるのはよくありません。一度にいろいろな化粧品を使うと肌に負担がかかりますし、肌トラブルが起きたときにどの化粧品が合わなかったのかを特定しにくいからです。
刺激を感じるなど肌に合わないものはすぐに使用を中止すべきですが、そうでない場合はしばらく使ってから別の商品に変えるとよいです。
まとめ
自宅でできる美容方法にはさまざまなものがありますが、最初に取り組むべきはスキンケアでしょう。ムダ毛の脱毛など他の美容方法を行うにしても、大前提として肌の手入れが必要になるからです。
また、比較的低コストで手軽に始められるわりに見た目が改善される効果が高く、自分を大切にしている実感も得られます。
性別に関係なく使えるジェンダーレスコスメもいろいろなブランドから販売されているので、自分に合いそうなスキンケアを試してみるとよいでしょう。